りょくけんの夏の産地は、今は北海道だけれども、最初は、静岡にも近い、長野だった。
日本の場合、北に行けば北に行くほど、気温が低い。
夏の産地として、北海道がとても優秀なのは間違いない。
一方で、重量野菜の産地にすると、運ぶのに、日数も、金銭もかかる。
長野の高原は、都心に近く、翌日に届くし、配送料金も比較的抑えられる。
初期のりょくけんが、長野を止めて、北海道に行ったのは、天候が不安定だったから。
山の天気は変わりやすい。
伝え聞いたことには、雹害が結構な頻度で発生し、シーズン途中で収穫が終わってしまうことがあったようだ。
そして今だ。
私は再び、長野の高原に、解を求めることにした。
価値観を共有できる方を探し、出会ったのが土屋さんでだ。
代々の野辺山の畑を有する農家さん。
だが、今は農業法人も立ち上げ、ブロッコリーの周年栽培に取り組んでいる。
「品種は何を使っているんですか?」と聞くと「夏の間は、SK9-99。これ一択です。抜群で、これ以外で、夏のブロッコリーは難しいです。」と。
夏栽培のブロッコリーは、何やら、化粧品のような名前のブロッコリーらしい。
これが、実に面白い。
りょくけんの厨房で、蒸したり焼いたりするわけだが、ブロッコリーは、こと火加減が難しい。
加熱して、やわらかくすると、色が飛ぶ。
固いままだと、色は保持できるが、やっぱり固い。
ところが、土屋さんのSK9-99は、やわらかく蒸しても、色があせない。

冬のブロッコリーとは何か違うようだ。
夏のブロッコリーは、もっと固かったり、食味が劣るかと思っていたが、十分に美味しい。
やや棚もちは、悪いかもしれないが、早く食べれば良いだけだ。
真夏のブロッコリーの栽培は容易でない。
でも、そこに目を付け、取り組んで、成功している土屋さんに、感服。