平林さんの軽トラの後ろに付いて、山の上の畑に向かう。
風景が随分変わったと感じる。
そばの広い広い畑があったり、ワイン用なのだろう、横に這わせ、株間の狭いぶどうの畑がそこかしこに見える。
農道を進むと、平林さんの、もうひとつの畑が現れた。

相変わらず、気持ちの良い畑だ。
視線の向こうには、赤松が広がる山があり、眼下には上田盆地が見渡せる。
山の等高線沿いにずらっとぶどうの樹が並ぶ。
棚ではなく、横に這わせて栽培しているのが最大の特徴だ。
ワインぶどうの畑よりも樹と樹の株間が広く、枝をがっつり伸ばしている。
ナガノパープル、シャインマスカット、クイーンルージュをメインにし、ロザリオビアンコ、ルビーオクヤマと言った古い品種も少しだけ植えてある。

↑ルビーオクヤマ(まだ青い)
風が気持ち良い。
園地を周りながら、世間話をいっぱいした。
世界情勢から、国内政治の話まで。
「これからまだ回るんですか?」
「いえ、今日はこれで帰ります。お休みなのと、お迎え当番でして…。」
「え!? あ、そうなんですね。」
19時には自宅に着いて、息子たちの夕ご飯を作らねばならない。
平林さんだって、ぶどうの仕込み時期なので、お忙しい。
「急にすみませんでした!またぜひよろしくお願いいたします。」
そう言って、そそくさと畑を後にした。
16時32分、上田発の新幹線に乗り、帰路に就くのだった。
今年も、美味しいぶどうをご紹介できますように。