「ムサカやります。」
私が昨冬に提案し販売した商品ではあるけれど、今やると聞いて少しびっくりした。
6月は少し難しい時期。
端境期(はざかいき)と言って、冬の産地から夏の産地に切り替わる時期なのだ。
なすも、然り。
ここに台風6号で、作物も物流もぶれたから、なすの納品が少し乱れた。
結局、リカバーしようとして、鹿児島の長なすも山梨のなすも入荷することになり、在庫が倍になった。
少し億劫になったり、私が責められたりするのが、割と定石だったけれど、最近の厨房スタッフさんたちは心強い。
あのメニューとあのメニューとあのメニューをやろう。
と旗を振ってくれた。
「鮮度の良いうちに、美味しく食べてもらいたい。」
前向きに言ってくれることが嬉しい。
で、ムサカが登場。
ーそう、まさかのムサカ…!
ムサカは、旧オスマントルコ帝国の版図で広く食べられているなすのグラタン。
北アフリカからギリシア、旧ユーゴの国々でも人気のメニュー。
前にも触れたが、ノルウェーのオスロ大学のサマースクールに通っていた時に、「お前の名前は、俺の国では、人気の食べ物だ。よだれが出るぜ、お前を食べてやる。」
と級友に言われた思い出がある。
バリエーションが豊かだが、りょくけんでは、まず、なすをグリルし、特製のトマトソースをかけ、チーズをかけて焼き上げた。
レンジか、オーブンで再加熱して、ぐつぐつしたところを食べて頂くと、絶品だ。
なすはもちろんのこと、生果でも、糖度9度ある完熟のトマトを、半分の量になるまで煮込んだソースである。
トマトソースは、作るのは簡単なのだけれど、とにかく時間がかかり、3時間ほど、焼き場を占有してしまう。
だから、あまり頻繁には作れないので、もし、見かけた際には、お見逃しなく。

■ムサカ ~なすのトマトソースグラタン~ 1p 872円(税込)