「Do you have a strawberry “AMARIN”? Japan’s best strawberry, right?」
(”あまりん”ていういちごありますか? 日本で一番のいちごなんでしょう?)
流暢な英語で、アジア系の、いかにも裕福そうなお客様に声をかけられた。
埼玉県の育種されたいちごの新品種”あまりん”のことだ。
昨年、一昨年と開催された野菜ソムリエのいちご大会で、一等賞をとり二連覇を達成した期待のいちごである。
私は、自分が惚れ込んで取り扱っているいちごに自信があるので、正直、少々気に障り(すみません)、
「No, we don’t have it. But whether best strawberry or not, it depends on the farmer…」とお応えした。
(ありません。一番かどうかは、農家によります。)
そういえば、、、、人材確保コンサルに来ていただいている先生もたまたま埼玉在住で、あまりんについて話していたなあ、とか
松屋銀座店内にある千疋屋さんでも取り扱っているなあとか、
常連のお客様も「農家さんから直接取ってるのよ、そしたら急に手に入らなくなっちゃって」なんて言っていたなあ、と気になり始めた。
厨房に勤務している埼玉在住のスタッフにも伺うと…。
「こないだ、いちご狩りで食べました~。すごく美味しいですよ。甘みも酸味もあって、バランスが良いです。」
とのこと。
自分が選んでいるいちごに誇りも持っているけれど、競合はきちんと調査しておかねばならない。
取り寄せでもしようかと思ったところ、近所の大きいスーパーさんで販売していたので、購入してみた。
まずはパッケージ。
フィルムも特注なのだろう、あまりん専用のフィルムで、少し変わっていて特徴がある。
黒トレイに平積み。
最近は二段積みのいちごの方が少なくなってきたような気がする。
緩衝材の発泡シートも黒。
黒い発泡スチロールのシートは初めて見た。
販売側の並々ならぬ意志を感じる。
ちなみに、卸元は埼玉県産直センターと書いてあり、黒いシートをめくると、生産者の名前と写真入りの紙が入っている。
食べ終わって気づき、少し驚いた。
いちごは大粒で、7玉入りで、見た目以上にずっしりとしている。
食べ応えのある大きさで、食べてみると、甘みがあり、その後、酸味というか、いちごのフレーバーが来て、とても美味しい。
名前も似ているが、弊社の”あまみつ”によく似ている。
果形はあまり似ていないのだけれど、味は似ていると思った。
糖度を測ってみると、8.6~10度くらい。
10度の方が、酸味があって、メリハリのある良い味だった。
最近の”美味しい”いちごは、感じるほど糖度が高くない気がする。
だのに、しっかり甘みを感じる。
以前扱っていたさちのかは、12~15度くらいコンスタントに出ていたけれど、記憶にある美味しさと比べて遜色ない。
酸味が少ない章姫(あきひめ)であれば、甘酸比で説明がつくけれど、”あまみつ”や”あまりん”は、酸味も感じられるので、なんだかよく分からない。
フレーバーというか食味が良いと言うか。
やっぱり美味しさって、糖度だけではないのかな、と思った。
さてさて、あまりん、美味しかった。
私が選んだのも美味しいですが!