「まだ少し粒が小さいんですわあ。」
電話の向こうで宇城さんが言う。
毎年、紀の川柿でお世話になっている宇城さん。
最近は、山椒もお願いしている。
十数年間になってしまうが、柿の収穫の際に、山に伺った時、赤い実がなっていたので、宇城さんに「よしたほうが良いですよ」というのを聞かずに口にしたところ、そこから夕方までずっと唇がヒリヒリしていたかったのを覚えている。
赤い実=山椒の完熟果である。
話を元に戻そう。
「これが少しするとあっという間に固くなって、種が固くなっていくんですよ。市場に出す方たちはあまりそういうのを気にしない方もいるんですが、、ほんとちょっとのずれで、固さや大きさが変わるんで、1週間くらいが勝負ですね。」
和歌山の紀州山地の山間の赤土の畑。
宇城さんのこだわりもあって、今では評判が評判を呼び、花山椒も粉山椒も、料理屋さんや薬剤メーカーでも大評判だそう。
「来週半ばくらいが良いと思いますわ。」
そう言って、やってきた粒山椒。
緑がとてもきれいだし、辛みと切れと旨みと香りがあって、やっぱり美味しい。
これはお客様に喜んでいただけるだろう、そう思った。
■生山椒 和歌山県産 約50g 648円(税込)