山を下り、再度、新東名高速の付近へ。
ハウスが立ち並ぶ区域では、チンゲン菜や小松菜、ほうれん草が育てられている。
「こっちこっち~」と携帯電話を持ちながら誘導してくださったのは新貝さん。
真っ黒に日焼けした肌と、大きな目が印象的だ。
頻繁にお願いしているのは、アイスプラント。
「こんなに小さい生種(きだね)をトレーに播いて、芽が出てきたら、鉢に入れて、大きくなったら、土に植えるの。まあ、そんなに栽培はむつかしくないかな。」と言ってのける。
アイスプラントは、ソルティリーフと言ったり、塩菜と言ったり、バラフ、ソルティーナ、などなど、農家さんや農協ごとに色々な名前を付けている。
アフリカのエジプトなどの海岸で生まれた植物で、塩分を含む水でもよく育ち、植物学的にも注目されている。
サボテンの一種で、サクサクした食感で、キラキラした気泡が葉っぱについて、見た目もきれい。
塩味を感じて、みずみずしく、生食で美味しい。
「私はね、塩水もポカリスエットみたいなものも上げないから、塩味がないよね。」と言い放つ。
意外だった。
「それでも育つんですね。」
「うん、育つよ。朝、上から水をやるだけで、これだけ大きくなる。」
「これって、いくつの株なんですか?」
「6株。」
「ええ~!」
ハウスの入り口から半分くらいはアイスプラントが”繁茂”している。
「直径50㎝くらいありますよね?」
「うん、あ、いやいや直径は1mあるわよ。50㎝だったら、半径よ。」
「そうですよね~」
自分の数学的、いやさ算数的センスのなさが嫌になる。
古い、下の方の葉は、手のひらよりもずっと大きく育っていて、株の中心部分に新しい葉が生えるので、それを収穫する。
塩味はないけれど、クセもなくて、すらすら食べられる。
ホント、面白くてきれいな野菜だ。
新貝さんのサバサバした感じも面白い。
他のハウスでは、新貝さんの主力である”チンゲン菜”や”小松菜”も植えてあった。
夏にはズッキーニも植えているそうな。
「この辺は、やっぱりチンゲン菜が名産なんですね~」
「いや、力を入れているのは、隣ね、浜松。とぴあが力を入れてるよね。」
「そうですよね~」
磐田と浜松は隣同士。
でも一緒くたにしてはいけない。
新貝さんのハウスの後は、天竜川沿いの堤防を一気に南下!
これまた楽しみにしていた、ホワイトアスパラ!