りょくけん東京

りょくけんだより
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かぶ 上神増 春大根

天竜川東岸。

「次は松島さんのところに行くの? ああ、松島さんは上手だわ。」

きれいにされてるなあ、と感心させられた伊藤さんをして、上手だと言わしめる松島さん。
もう、期待しかない。

伊藤さんの畑から北上して、新東名の高速道路が見えてきたあたり。
入り組んだ道を行ったり来たりして、松島さんのお宅にたどり着いた。

建て替えたばかりのようで、ご自宅も新しいが、作業場も新しい。
床もコンクリートで、ウェットタイプなので、水を流すことができる。

ちょうど、りょくけんに出荷されるためのかぶがきれいに調整されたところだった。
やや、まだ小玉だけれど、葉っぱもきれいで、身は真っ白で、いかにも美味しそう。
(後日談となるが、野菜定期便にちょうど入っており、皮と身の一体感があり、甘くて、筋がなく美味しかった)

作業場に設置されていた水道は、すべて井戸水だそうで、飲ませていただいたところ、固くも柔らかくもなく、雑味がなく、とても澄んだ味だった。
この水を洗う時にも使っている。

近くの畑は、想像以上に小さかった。

「もうね、年だしね、だんだんと縮小しててね。あそこから向こうの畑も貸しててね。」
「ええ~ おいくつなんですか?」
「76歳だ。」
「ええ~まだまだできますよ!」

就農する前は、車の販売に携わっていたそう。

左から、長芋、かぶ、大根が植えられている。

  ↑ 長いも。

長芋は芽が出てきたところで、10月くらいに収穫。
かぶと大根は虫よけと保温のために、寒冷紗で覆われていた。

「ここらへんじゃ、ここまでだな。これ以降の時期で作るのは、もう怖くて、できねえな。」と松島さん。

磐田の夏は蒸し暑い。

害虫が増えてくる時期には、植えるのはむつかしい。
種をまく時期は、まだまだ寒いので、保温のために土を黒いビニールで覆う。
暖かくなってきたところで、ビニールから通気性のある”寒冷紗”に変えて、覆う。

寒冷紗とは、布のような、紙のような合成繊維で、通気性がある資材。
これに覆われていることで、虫が入らず、きれいに仕上がる。

松島さんのだいこんやかぶは、本当にきれいで美味しい。
出荷場で、B品としてはじいた品も拝見したが、少し表面が茶色くなっているくらいで、問題ないものだと思った。

「あっちは遠藤君がね、畑を借りて作ってるよ。」

遠藤さんとは、ヤマハのラグビー部を昨年引退した若手農家。
昨年、だいぶ磐田では話題に上がった方らしい。

「ヤマハのラグビーチームと言えば、、、五郎丸さんがいましたよね。」
「そうそう、五郎丸さんと同じポジションの選手でね、向こうのほうが目立っちゃって、自分は目立てなかった、って言ってたよ。」

このあたりの地名は、”上神増(かみかんぞ)”というそうな。
神増(かんぞ)という地名はどのように生まれのか、そんなことにも興味がわく。

次は社(やしろ)。

「今度は、あの山の上だぞ。」と松島さんが社の名前を聞いて、指さしてくださった。

山!