「もう木も終盤だからね。」
農家さんは“木”と言うが、正確にはツル。
トマトはナス科の植物でツル性。
諸外国では地面にそのまま這わせて育てることが多い※。
日本では支柱を立ててツルを直立させる。
不思議なもので、重力感覚が出て、下から順番に花が咲き、実がなり、赤くなる。
順番に、だ。
最初からりょくけんの考え方で水を抑えて作ると、糖度も上がるけれど、木は弱り、1段、2段、3段目くらいで枯れてしまう。
種代や苗代はタダではないので、30段くらいまでは収穫する。
その間、5~6カ月。
りょくけんの農家でも25段くらいは収穫する。
1~3段目くらいまでは、ある程度、水もやり、木を丈夫にさせるため、糖度はあまり上がらない。
段々とスパルタにして、水をやらないので、上段に行けば行くほど、糖度は上がりやすくなる。
一方で、小玉にもなる。
終盤の木は、水分を上に上げていく力もあまりなくなっていくからだ。
固く、しっかりした果肉で、糖度は10度前後。
一般のトマトが3~5度くらいなので、果肉は濃厚で、味も良い。
秋冬に育て始めたファーストトマトも、いよいよラストスパート。
この、最後のファーストトマトの灯をぜひ楽しんでほしい。
少し早いが、母の日の贈り物にも良いかもしれない。
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※日本でも加工用、たとえばトマトジュース原料のトマトは地這いで育てる。