じゃがいもも、玉ねぎ同様、常温保管が可能だが、実は、湿度だったり温度だったりが面倒でもある。
じゃがいもの場合、芽が出たり、水分が抜けて、実が柔らかくなり、シワシワになるという、傷みとはまた別の問題もあるからだ。
芽はソラニンというポリフェノールの一種が含まれ、食べると腹痛の原因になるので、もし出ていれば、必ず取り除く。
恒温恒湿の保管庫があって、湿度まで管理できれば、かなり日持ちするが、一般家庭では望むべくもない。
新聞紙などにくるみ、なんとなく断熱しながら、野菜室で保管するのが一番持つ。
秋冬作のじゃがいもであれば、3カ月くらいは問題ない。
芽は、いずれ生えるので、食べる都度、取り除くのが良い。
差別化品種として、人気の”インカのめざめ”は収穫直後から芽を出始めるほど、旺盛だ。
芽が出る出ないは、品種による。
インカのめざめやキタアカリは早い。
ただ、味のほうは、また別問題で、芽が出てシワがよって、ぐにゅぐにゅしたような柔らかいじゃがいものほうが甘くておいしかったりするので、”傷んでいる”と思って廃棄せず、ぜひ皮を剥いて加熱調理してほしい。
じゃがいもの傷みは、おおよそ内部からのものが多く、これは生育環境によるところが多い。
旱魃で雨が少なかった時に、突然雨が続くと、変に肥大して、空洞ができてしまう。
もしくは寒かった時に、急に暖かくなっても同様。
この空洞から傷む。
ここは農家のクオリティにもよっていて、じゃがいも農家であれば、持っただけで空洞果か空洞果でないか分かる。
大きくても変に軽ければ、空洞果だと分かるからだ。
実際のところ、空洞でも、その部分を切り取ってしまえば、食べられるが、それを正品とは呼べないだろう。
また、収穫からある程度、貯蔵するので、その過程で傷むので、おおよそ傷むか傷まないかは選別が可能だ。
外側から傷むのはよほどの高温に当たったか、やっぱり病気を持っていたか、いずれかだろう。
ちなみに、においがひどい。
けっこうな刺激臭なので、気を付けたい。
もうひとつ、蛍光焼けにも気を付けたい。
メークインがもっとも症状が出やすいが、室内の蛍光灯に当たりすぎると、緑色っぽくなり、じゃがいもの皮が、植物化する。
ソラニンが生成されているので、皮を厚めに剥いて、水で調理するのが良い。
ソラニンは、ポリフェノール。
水溶性のため、ゆでれば、お湯に溶けていくからだ。
じゃがいもで言いたいのは、、、
かなり日持ちがすることと、しわしわのやわらかな果肉になっていても、かえって甘くて美味しいので、捨てずに召し上がってほしい、というところか。