一年の中で、最も支持を得ているカボチャは?と聞かれれば、間違いなく、浅川さんのダークホースの名前を挙げるだろう。
早生系のカボチャで、小玉傾向のカボチャを、浅川さんの山の上の畑で育てると、抜群の美味しさになる。
山の上は、作業性などは平地に劣るが、肥沃でない分、じっくりと育てることができ、熟度の見極めをきちんとすることができれば、美味しい野菜にな
きっかけは、生産部の先輩から声をかけられたこと。
「ダークホースっていう良いカボチャがあるんだけど、売ってみない?」
先輩は、たぶん、浅川さんから、作ってみたけれど売り先がないか?と相談を受けたのだと思う。
新しい商品が好きだったし、りょくけんの最大のウリである白皮の「大雪カボチャ」まで間があるから、ちょうどよいと思った。
ただ、他の北海道のカボチャ名人に聞くと
「ダークホース?? 早生系のカボチャっていうだけだよね。特に特徴ないと思うけどな。」
少々不安になったが、サンプルを食べて、その粉質を確かめて、先輩を信じることにした。
粉質とは、粉っぽさのこと。
収穫したてのカボチャはでんぷん質の塊で、優秀であれば優秀であるほど、粉っぽい。
ぼそぼそして、食べると、水が欲しくなる感じ。
このでんぷん質が、だんだんと糖に変わっていく。
この過程で、粉っぽかった食感は、ホクホクに変わり、最後はねっとりとする。
このスピードが品種によって大きく違い、ダークホースは早い方。
10日ほどで甘くなる。
早いから良いかというと、そういうわけでもなく、大雪カボチャは、このスピードが遅いため、日持ちが良く、12月まで販売できる。
逆にダークホースは10月末には売り切りたい。
ただ、その美味しさは、販売してみて、お客様の反応を見て、これは間違いない、と思った。
毎年、常連のお客様に「ダークホースはまだか?」と聞かれるほどだ。
今年も8月末に収穫し、いよいよ関東の倉庫に入庫した。
来週から、店頭でも販売していこうと思う。