青森の桃が始まった。
南北に長く、中央に山脈を持つ日本列島らしく、津軽地方は他の桃の産地と比べ、天候に恵まれ、桃もりんごも極めて良い出来だそうな。
毎年、りんごでもお世話になっている棟方さんの桃で、最近になって始めたのではなく、9年ほど前から力を入れている作物だ。
りんごと桃は同じバラ科に属するから、おそらく共通化できる技術もあるのだろう。
実は、初期のころに2年連続で取り扱い、1年目は素晴らしく、すぐに現地確認に行き、結構盛り上がった。
だが、2年目がよろしくなかった。
いわゆる固い桃で、後半の桃を青森では栽培する。
岡山だったり、山梨だったり、後半の桃のメッカである福島が終わるころに、出荷できるためだ。
取り扱い2年目の桃は、固いままあまり熟さず、甘さも感じられずに、評判を落としてしまった。
今期、実に8年ぶりに、その棟方さんの桃を取り扱っている。
くにか→川中島→さくらとリレーするのだが、先週の川中島は、なかなかの美味しさだった。
ほんのりと酸味があり、甘さも十分だった。
電話で話をすると、車で群馬まで来た帰りだったそうで、最初はつながらなかったが、すぐに折り返しの電話をくださった。
「桃、良いっすね!」
「そうでしょ。津軽は、他の産地と違って天候が良くて、良い出来なんです。」
代表になってからというものの、本当に忙しくなってしまい、年に一回か2回しか産地にはいけていない。
棟方さんのいる青森も然り。
棟方さんは、私の一つか二つ上くらいだったけれど、30代で代替わりをし、経営を担っていた。
文字通り若々しい印象だったけれど、あれから数年が経つ。
きっとなんだか落ち着いたんだろうなあ、とふと思った。
棟方さんと岩木山(りんごの園地にて) |