「just two celeries. 2 dollars. Look! One apple, 1.5 dollars. Very expensive!」
日本人なのだろうか、通訳の人が、英語圏の人を連れてお店にやってきた。ひとつひとつの品物を取り上げながら、「高い、高い」を連呼して、日本の農産物はその英語圏のものよりも高い、ということを、やたらめったら、印象付けさせて帰っていった。
その英語圏の国と日本では、税制だって異なるだろうし、労働集約的で一つ一つを大事に育てる日本の農業のやり方とは絶対に違うし、気候だって違うし、高い安いで単純に話をつけないで欲しい、と心から思った。
日本の食品自給率は低い。お金は儲からなくとも、一独立国家として、食品は自給率が高いに越したことはないし、汗水たらして働いている農家さんの顔を見れば、絶対そんなことは言えない。
端的に表現されてしまって、残念だった。「いや違うんだよ。」と、せっかく日本に来てくれている、その英語圏の人の誤解を解こうと思ったけれど、他のお客様の接客をしていたので、かなわなかった。あの端的な通訳の人が日本人であるならば、ちょっと悲しいことだ。