切干大根が店頭に並び始めました。
■白い切干大根。
新ものはこんなに白いんだなあ、と昨年12月に売り切れたものを思い浮かべ比べて、思っていました。ところが、どうやら「新ものだから白い」訳でもないようで、天日干しのため、天気や湿度によっても色は変わってしまうようです。今年のように暖冬の場合は、黄色っぽく仕上がる方が、実は多いのだとか。もちろんそこは職人。農家さんも天気予報を逐一確かめて、「今週末、天気が3日間続くから、掘るにぃ」とのこと。りょくけんの切干大根は、その美味しさを逃さないために、掘り出した大根を洗いません。一般的には洗ったほうが、白く仕上がり、見た目がよくなるんですけどね。
■でも。
「年々、生産量が減ってるんだよね。」とは担当の加藤さん。
松屋銀座店での人気も高く、通販でもかなり売上が伸びていて、需要は上がっているのに、「どうしてですか?」と聞くと、
「高齢者が多くて、大根の栽培をやめちゃうだよ。」
日本全国で起こっている問題ですし、りょくけん生産者さんは、大根の渡辺さんや長谷さんを始め、元気な方が多いのですが、それでもやっぱり例には漏れないのだな、と少し暗い気分になってしまいました。
その一方で、会社の裏の裏にある畑では、全国的な豊作のあおりを受け、収穫を諦め、無残に放置された大根の残骸が多数転がっているのを昨年末、目にしました。いたたまれない風景でした。
片方では不足しているのに、片方では廃棄。
農薬の問題や、栽培方法の違いで、あの大根はりょくけんとしては扱えないのですが、もっとうまくできればなあと思わざるをえないのでした。
りょくけんは自分たちでも作って売っているとはいえ、基本的には、中間流通業。もっとがんばらなきゃ、と思いを新たにするのでした。
お客様と生産者の方たちのために。