
「あ、紅まどかが入ったんですか?好きです、それ。」
さすがりょくけんスタッフ。
その一言に対して思った。
鹿児島出身のスタッフさんだから、柑橘にもなじみがあるのかもしれない。
庭に、いくつか柑橘の木があるようなことも仰っていたような…。
そう、愛媛から“紅まどか”が入荷した。

まず、その大きさにびっくり。
ほぼ1kgある。
そして再び、皮の厚さにびっくり。

でも、その皮の厚さに着目して、生産者さんは作っている。
つまり、農薬不使用でも栽培できるのではないかと挑戦しているわけだ。
国の育種機関である、農研機構が管理している柑橘品種だが、交配したのは1962年。
品種登録は、1991年というから、30年以上も経つ文旦だ。
その、親もまた興味深い。
平戸文旦(ひらどぶんたん)×麻豆文旦(マードー)。
平戸文旦はジャガタラ=インドネシア産の文旦を松浦のお殿様の一人が家臣に作らせたのが始まりだそう。
天保13年=1842年に、その記録があると言うから、実に185年ほどの歴史がある。
平戸には、江戸時代にも、オランダ商人や外国の施設が訪れていたし、インドネシアはオランダの植民地だった。
麻豆文旦の歴史はそれよりもさらに古い。
中国がまだ清と呼ばれ、その絶頂期だった康熙帝の時代に(1701年)台湾に伝わった文旦を2代に渡って植え替えて生まれた、恐ろしく美味しい文旦が、この麻豆文旦なのだそう。
だいたい、性質が固定化されたのは、1850年頃。
名称の麻豆は、地名で、台湾西南部に位置する台南市にある麻豆区で育成されたので、この名があり、今では台湾全土で作られているようだ。
形は、三角形に近く、河内晩柑によく似ている。
大きく、やや緑色がかった外皮が特徴で、果肉はうっすら赤みを帯びている。
日本が台湾を統治していた時代には、日本の皇室にも献上されていたのだとか。
そんな台湾を代表する麻豆文旦と平戸文旦が掛け合わさったのが、紅まどか。
ずいぶんとハイカラな名前になったものだ。
入荷した紅まどかの形は、これまた興味深く、麻豆文旦寄りの三角形のものと、丸に近い平戸文旦寄りのものと両方があった。


食感はサクサクとして、苦みが少なく、酸味も少なく、さわやかな甘さをストレートに感じられる。
果肉は、台湾一の文旦、麻豆の血を受け継ぎ、きれいなピンク色。
そしてやっぱり素直に美味しい。
皮がとっても厚いので、剥くのに一苦労か二苦労かかるが、その甲斐が十二分にある美味しい文旦だった。

■紅まどか 愛媛県産 1玉(2026年3月2日時点で約1kg) 1512円(税込)