
小豆沢の、木造築40年の事務所に来てくださった時の事だった。
青森の奈良岡さんがひとつのりんごを携えてきてくださった。

「”はるか”って知っでる?」
奈良岡さんが育てる青りんごは、もりのかがやき、ぐんま名月、青林、シナノゴールド、王林。
すでに5種類。
さらにもう一種類、あったのか!と少し驚いた。
「これはもう、増えないりんごなんだげどさ。」
はるかは、青りんご。
黄色のりんごと言っても良い。
岩手大学で生まれたりんごで、蜜入りりんごで昔人気だった”スターキングデリシャス”が親で、
果形が良く似ている。

栽培量が増えない理由は以下の通り。
・小玉傾向で、収穫量が増えない。
・”サビ”という症状が出やすく、外観が悪い。
大玉にならないと、農家としては収穫量が増えず、収入が増えない。
多くの販売が無人販売なので、黙っていても売れるには、美しい外観が必要。
りょくけんは、有人販売。
オンラインストアだって、一つの商品ページが、他社のランディングページくらい語っている。

食べさせてもらったら、蜜は入っているし、果肉は固いし、甘く、なんだか深さがある。
「良いりんごですね!どのくらいあるんですか?」
「いや、まだ3本くらいで植えたばっかりだから…。増やす気もないがら。」

お付き合いのある農家さんに声をかけて行ったら、長野の小林さんがすでに栽培していて
しかも、一定の栽培量と、サイズがあった。
「はるかは、大きくならないのでは?」と尋ねたら、
「最初はね。はるかは樹齢を重ねると、サイズの問題は解決するよ。コクがあって美味しいよね。」とのこと。
永田部長のおかげで、青林を知り、
青林のおかげで奈良岡さんを知り、
奈良岡さんのおかげで、はるかを知った。
はるかのおかげで、プルーンしかお取引の無かった小林さんともお取引が拡大した。
最近になって、私が吹聴したせいか、長野でも他に2件の農家さんが栽培を開始。
「いや、大森さんが売ってぐれる、って言うがらさ。」と奈良岡さんもはるかの栽培量を増やしてくださった。
”増えないりんご”と紹介されたりんごが、一転、その実力故に、増えてきた。
2025年は、長野の生産者さんから始まり、青森の奈良岡さんまで、長く販売が出来そうだ。

■はるか 長野県 約1kg(3玉前後) 1728円(税込)~ 出荷中
https://www.shop-ryokuken.com/SHOP/476520.html
■はるか 青森県 約1kg(3玉前後) 1836円(税込)~ 予約販売中
https://www.shop-ryokuken.com/SHOP/476502.html