
数年ぶりに、青森の毛豆が登場する。
最初のとっかかりは、青森のりんご農家さんからのご紹介。
「嶽きみって知ってますか?」
「毛豆は?」
同時にご紹介を受けたのを覚えている。
今や、嶽きみは大ヒット商品。
一方の毛豆は、順調でない。
りんご農家さんがりんごの農閑期に毛豆を作ることができたら良いな、と考えていたようである。

土着の枝豆である毛豆は、青森弘前周辺の気候風土に合致しており、肥料はおろか、農薬も使用しないで育てられる。
それならば、りんごにかかる手が少し空いたときに栽培できるのではと考えた。

が、少し想像していただければお分かりの様に、枝豆は、収穫と選果がとても大変。
木になった枝豆をひとつひとつ切らねばならない。


私も収穫期に手伝いにいったことがあるのだけれど、山と積まれた枝の、さやをひとつひとつ手作業でカットするのは、重労働ではないけれど、時間がかかる。

枝豆の農家さんであれば、お米の脱穀機のようなもので、機械化が可能だが、りんごの片手間で行う場合、高価な農業機械は割に合わなかった。
2年くらいで、栽培継続を断念された。
でもやっぱり大粒で、味が強いので、私がとても気に入ってしまった。
その後も、他の農家さんに声をかけては譲ってもらっていたのだけれど、やっぱりなかなか継続ができなかった。
猛暑の影響もあるだろう。

でも、良い方を見つけることができた。
嬉しい時だ。
さくらんぼを数年前から新しく譲っていただくようになった農家さんを通じて、
毛豆の生産者さんをご紹介いただくことができたのである。
それが3年前。
ただ、その時も、毛豆は不作で、代わりに湯上り娘だけを、なんとか譲っていただいた。
今年もお声掛けしたところ、量は少ないものの、お譲りいただけるとのこと。
とても嬉しい。
青森県外にはあまり出したくないと言われていたのだけれど、あきらめずに声をかけてみるものである。
興味深い話もあった。
例年、9月中旬くらいに収穫を迎えるのだけれども
「毛豆は、今年の猛暑もあるんですけど、月の動きに影響されるみたいで。今年、遅いじゃないですか、中秋の名月が。」
2025年の中秋の名月は、10月6日(月)。
9月15日がおおよその目安なのに、かなり遅いのだ。
という訳で、9月末からようやく開始予定。
「そしてやっぱり10月6日くらいで、切りあがりそうです。」と再び連絡があった。
月の満ち欠けや地球との距離。
このあたりは確かに人体や植物に影響がるようで、古くから月の動きにそった有機栽培の手法も存在する。
もっと詳しく話を聞きたいと思ってしまう。
青森では、この毛豆を中秋の名月に供えて食べる風習があるのだとか。
実に興味深い。
大粒で、ほくほく感があり、味が強い。
ぜひこの毛豆を楽しんでみて欲しい。
■毛豆 青森県産 約1kg 3888円(税込)~
https://www.shop-ryokuken.com/SHOP/323002.html