「嶽きみって知ってる?」
弘前の、りんごでお世話になっている山下さんから18年くらい前に言われた言葉だ。
2007年の事だ。
その頃は、北海道のとうもろこしの”味来(みらい)”に傾倒していたから、フフン くらいに思っていたように思う。
ちょうど、”スーパースイートコーン”という言葉が出始めたころだ。
生でも美味しく食べられるとうもろこし。
それまでのとうもろこしは、畑で食べる分には生でも食べられた。
が、収穫から時間が経つにつれて、でんぷんの質が変化し、生で食べるとお腹に支障を来すとうもろこしだった。
とうもろこしは、構造上、交雑しやすく、新たな品種が生まれやすい。
その育種のスピードはまさに日進月歩。
生で食べた時の美味しさを知ると、やはりそういう品種が多くなる。
現在、様々な品種が淘汰されて、生き残っているとうもろこし品種は、正直言って、どれも美味しい。
ゴールドラッシュ、恵味(めぐみ)、甘々娘、サニーショコラ、おおもの 等々。
枚挙に暇がない。
その中で、大事になってくるのは、産地と作り手選びだと思う。
年々暑くなってきて、岩木山山麓の嶽高原と言われる場所も例外ではないけれど、それでも北海道の平地で育てるよりも、安定した昼夜の寒暖差がある。
岩木山からの吹きおろしと、冷たい水が、高品質なとうもろこし栽培を可能にしているのだ。
その冷たい水と冷たい風のために、稲作が不可能な地帯と言われ、生産者の佐藤さんも、以前は酪農に従事していた。
とうもろこしが美味しくできると知って栽培を始め、その歴史も面積も、佐藤さんは5本の指に入る。
嶽高原で育ったきみ=きび=とうもろこし。
残念なことに、年々、終了が早くなっており、今期も残りわずか。
9/10くらいまでの見込みだ。
肉厚で、甘みの強い佐藤さんの嶽きみ。
ぜひ今のうちに召し上がってほしい。
■嶽きみ 青森県産 1本 594円(税込)~
https://www.shop-ryokuken.com/SHOP/324102.html