和歌山の実山椒の収穫が始まった。
紀伊山地の山々で育つ山椒の評価は高く、りょくけんでも人気がある。
育てているのは、紀の川柿で長らくお世話になっている宇城さん。
大病を患ってからは、重く、労働負荷が高い柿は控え、山椒にも力が入っている。
この、山椒がやっぱり美味しい。
「実が大きくなって、固くないうち、やわらかいうちが一番おいしい時期なんですわ。」
その期間は1週間弱。
今年も、入荷してきたきれいな緑の山椒を、みんなで一粒つまんだ。
旨みとわずかな苦み、その後、鮮烈な香りとともに強烈な辛みが来て、しびれるような辛みが舌に残る。
でも、なにか口の中がすっきりして、体もすっきりしたような感覚になるのだ。
やっぱりこの山椒を、なんとか、りょくけん松屋銀座店のベジデリカに生かして、お客様にご紹介できないものだろうか?
「山椒ごはんなんてどうですか?」
売場のスタッフさんの何気ない言葉をもらって、私にもそのアイディアがあったので、試作してみることにした。
何しろ、美味しいのは一週間弱。
スピード感が大事になる。
色々な作り方がある。
オーソドックスなのは、下茹でをして、ある程度、アクだったり、辛みを穏やかにしてから、お米と一緒に炊き込む方法。
洗って、下茹でせずに炊き込む方法もあった。
醤油やみりんで味付けして、椎茸やごぼう、ちりめんじゃこなどを加える炊き込みご飯も。
目的としては、この山椒の香りや強烈な辛みをアピールしたいので、シンプルな調理方法を選択。
下茹でして、水にさらしたものを米と一緒に炊いたものと、下茹でせずに炊いたものを試作し、食べ比べてみた。
・下茹でして炊き込んだもの…美味しい。
・そのまま炊き込んだもの…こちらのほうが降り切れていて山椒好きの方に受ける。
…160gのお茶碗一杯分を食べるのは、辛くてキツイのでは。
賛否両論あり、どれも真。
さあ、どうしようかな?