大分の金子さんが育てる、新しい七草は、意欲作だ。
金子さんが抱く、現状の春の七草への挑戦状と言って良い。
右から時計回りで、はこべら、ごぎょう、ほとけのざ、なずな、せり、すずしろ、すずな。
このいわゆる本来の春の七草のうち、栽培化され、栽培品種があるのは、すずな(=かぶ)、すずしろ(=だいこん)、そして、せりだろう。
それ以外のものは種子の販売はされていない。
つまり栽培品種がないので、自然にはたくさん生えているものの、日持ちが悪かったり、育てにくかったりする。
収穫してから、割とすぐに、葉が黄色に変化してしまったりするのも、ひとえに、自然のものだからである(写真でも、ほとけのざが黒ずみがある)。
それはそれで、伝統の七草として、必要なものだと思うけれど、もっと食に適した、栽培品種で、しかも便利なものがあって良いのでは?というのが金子さんの”新しい七草”の提案である。
できるだけ仲間の”科”は外れないように、金子さんが選んだ葉野菜が、以下の七つ。
右から。
・三つ葉 …セリ科
・葉大根 …アブラナ科(=すずしろ)
・春菊 …キク科
・ほうれん草 =ヒユ科
・葉ごぼう …キク科
・高菜 …アブラナ科
・葉かぶ …アブラナ科(=すずな)
ちなみに、本来の七草である”ごぎょう”は、キク科。
はこべらはナデシコ科、ほとけのざはシソ科である。
この7種類の栽培品種を、大分市の2ヘクタールもあるガラス温室の一画で栽培している。
いずれも幼葉で収穫するので、やわらかく、根っこがついていないので、切らずにさっと洗って、炊いたおかゆにさっと入れれば良い。
そんな優れものだけれど、惜しむらくは、色合いか。
全部、緑色の葉野菜なのでパッケージが少し寂しくなっている。
おかゆにした際には、白と緑が映え、とても美味しそうだ。
期間限定の販売。
ぜひお試しあれ。
■新・七草 大分県産 1p 777円(税込)