隔年結果と言う言葉がある。
平たく言えば、2年に一回だけ実を生らせる、植物の習性のことだ。
身近なところでは、みかんは隔年結果の植物。
「え!毎年生ってるじゃん、たくさん売られてるじゃん。」とお思いかもしれない。
それは、研究や努力のたまもの。
長い間、日本人に愛されたみかんは、栽培技術の研究が盛んで、どうすれば、連年栽培ができるか、多くの人が取り組んで、結果を出してきているのである。
施肥や水やり、100%の力で果実を生らせすぎないようにして余力を残す、樹を植え替えて、裏年と表年を組み合わせる、などが分かりやすい例か。
表年と呼ばれる年が、たくさんなって豊作傾向。
ただし翌年はおおむね、凶作。
裏年と呼ばれる年になる。
みかんを例に挙げたが、おおよそどの植物にもその傾向はあるそうで、樹自体が生長したい年と、子孫を残すために果実を作る年と交互にやってくるのかもしれない。
アボカドに関して言えば、昨年は裏年。
今年は表年の予定だったが、昨冬の大寒波と今夏の猛暑で、樹が弱り切って、凶作になってしまった。
逆に、みかんは豊作だ。
表年であることと、夏に台風が少なく、雨が少なかったことから、総じて糖度が高く、外観がきれいで正品が多い。
でも良いことばかりはなく…。
みかんジュース用の原料が確保できない…。
外観がきれいなものが多いと、農家さんとしては、やっぱり正品として”ちゃんと”販売したい。
また、加工場では、原料ロットがあるので、ある程度の量がないと加工を受けてもらえない。
さ、知恵の出しどころである。