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コミス ドワイエネ デュ コミス ドワイエンヌ デュ コミス 西洋梨

コミス。園芸委員会のお局様の名を持つ西洋梨。

西洋梨の”コミス”が、店舗でも通販でも人気だ。

野菜定期便のくだものが、ちょうどコミスだったので、2023年物を私も食べてみた。
私にはひとつ偏見があって、西洋梨の最高峰の味は”グランドチャンピオン”だと思っている。

”幻の西洋梨”。

という枕詞をいたるところで、見かける。
ラフランス以外の西洋梨品種にはほぼすべて付けられている気がするほど、よく見かけるので、あまり同意しないが、
いろんな偏見を差し置いて、やっぱりコミスは美味しいと思った。

とろけるような食感と、ジューシーで、ラフランスとは違うフレーバーがある。

このフレーバーは、なんて表現したら良いのかよく分からない。

銀座店では、バーテンダーの方や、常連のお客様が、好んで買ってくださっている。
追熟して、食べごろの期間が長いのも嬉しい特徴かもしれない。

その歴史は古く、1840年代に、フランス西部のアンジェという町の、園芸委員会(仏語;comice horticole)で育種された。
品種名である”Doyenn’e du Comice”(‘e は正しくはeの上に”’”左下がりのアクセントが付く)は、委員会の大御所(女性)という意味。

園芸委員会のお局様、みたいな意味だろうか。

(そういえば、先日、食べた西洋梨も”conference”=委員会、会議 という名称だった)

1890年代から1930年頃には、ロンドンの農業新聞で”世界で最高の西洋梨”とか、”味と香りの完璧なコンビネーションで、人類が長い間夢見ていた果肉の質を持つ”、と高い評価を得ている。

日本語のカタカナに直すと、ドワイエネ デュ コミス。
これでは普及は望めない気がするので、”コミス”で販売されることが多い。

農水省で公表されているところでは、、、山形で4ヘクタール、福島で1ヘクタールしか栽培されていないそう。。
合わせて5ヘクタールって、、、100m×500mしか栽培されていない。

栽培が少ない理由は、栽培が難しいこと。
日本の気候に合致したラフランスと違い、栽培の難易度が高いらしい。

長野のコミスの生産者 成田さんに言わせると、結実にコツがいるだけで、難しい品種ではないそう。
成田さんは、りんご農家なのだけれど、農業大学校で、西洋梨を専攻していたので、詳しい。

2023年度も、いよいよ最終入荷。
まだ食べてない方は、ぜひ試してみて欲しい。

■西洋梨(ドワイエネ デュ コミス) 長野県産 約1kg(3玉前後) 1800円(税込)~ 
https://www.shop-ryokuken.com/SHOP/42795.html