厨房勤務後、ちょっと競合店調査へ。
スーパーのOKストアが銀座に出店したのだ。
神奈川県出身の私としては、OKにはなんとなくリスペクトがある。
徹底したコスト意識があり、陳列棚も簡素だし、広告チラシも外部委託せず、自前で作成している。
大手メーカーから、自社製品を値下げするなと勧告を受けたら、取引を見合わせた、という話もある。
何より私の祖母が大好きなスーパーだった。
小売業界に入って初めて知ったが、スーパーと言う業態は地元密着が多い。
県や地方単位で力をつける有力スーパーが多く、OKストアもその一つだ。
(逆に、全国チェーンのスーパーは、イオンとイトーヨーカ堂くらい。)
地元の有名スーパーが、東京に1軒もないことから、その事実に気づく方も多い。
そんな地元の雄であったOKストアが、銀座と有楽町の間、旧プランタン銀座の建物の地下1階と2階に出店した。
旧プランタン銀座は、ダイエーがフランスの百貨店と契約して手掛けた。
ダイエーが手放した後、マロニエゲートと名を変えて、おしゃれなブティックや食べ物屋さんが並んでいたのだけれど、
ユニクロとニトリが入店。
ニトリ撤退後は、ダイソーが入った。
そして、このほど、おしゃれな食べ物屋さんやイートインスペースがあった地下1階と2階に、OKストアが入ったのだ。
あの立地に、上階から、ダイソー、GU、ユニクロ、OKストアが入るというマーチャンダイジング。
個人的には、大いに脅威に思っている。
だって、よく聞かれる。
「このあたりにスーパーはないのか?」と。
地代が日本一高い銀座界隈には、人件費を抑えることで、利益率を低く設定した薄利多売のスーパーマーケット業態は難しい。
初日に、地下に進んで覗いてみると、会社帰りのOLさんやスーツの男性も、外食関係の方もいて、大いに賑わっていた。
私のように、明らかに偵察メンバーもいた。
セルフレジも含め、十台以上あるレジに、6~7人が常に並んで待っており、ちょっとこれはまずいな、と思った。
さすがOKストア。
脅威だなと思いつつ、私は私のできることをしようと強く思った。