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とうもろこし 恵味 河口湖

経験値のある若手農家さん。

コンビニエンスストアで、しばらく待っていると、軽バンに、帽子をかぶった方がいらっしゃり、隣に駐車した。

年は私と同じくらい。
太めの縁のメガネをかけ、痩身。

ある程度の経験値を得た、若手農家さんだと思った。

関東出身。
山梨の北杜市の高原の有機農家さんの下で修業。
その後、河口湖湖畔で独立。
80種類以上の野菜を、有機・無農薬で栽培を始めたものの、今は断念。
とうもろこしを主力に据え、ある程度の農薬を許容した栽培形態に移行している。

実は、昨年もお会いしたかったのけれど、奥様の出産時期だったため、丁重に断られていた。

相原さん。

7月のとうもろこしをお願いしている農家さんだ。

同じく山梨の”きみひめ”と青森の”嶽きみ”は、高品質で供給も安定している。
ところが、旬と思われる真夏の7月は、虫や病気が多く、毎年、四苦八苦してきた。

それを解決してくださったのが、相原さんの高原とうもろこしだった。

7月前半は”わくわくコーン”。
後半からは”恵味ゴールド”。

その間に、時々白いとうもろこし。

白いとうもろこしは、とうもろこし本来の風味がやや薄いのだけれど、抜群の甘さがあり、ケーキの生クリームみたいな甘さがある。
ただ、栽培が難しく、、、

ー栽培と言うか、、、畑の立地条件が難しく、そのあたりをどう解決しているのか知りたかった。

「河口湖周辺のとうもろこしの最盛期は、8月の1日から15日だけなんですよ。そこさえずらして植えれば、栽培可能なんです。」

とうもろこしという作物は、交雑が激しく、他の品種の花粉をたやすく受粉し、新品種が生まれる。

白い粒が特徴のとうもろこしの場合、黄色の品種の花粉を受粉してしまうと、バイカラー(二色)のとうもろこしになってしまうため、大産地では、他のとうもろこしが植えられていない隔離地帯で栽培する必要があるのだ。
が、避暑地で観光地である河口湖では、1日から15日収穫の作型さえ避けておけば、隔離地が確保できるというわけだ。

「なるほど。」
「はい、そうなんですよ。」
「すみません、早速ですが、畑を見させてもらってよいですか?」

相原さんが運転する軽バンについていき、細い路地を進む。

住宅地のちょっと合間を抜けていくと、そこに恵味ゴールドの畑があった。
北海道や青森の広いとうもろこし畑を見慣れていたせいもあるが、想像していたよりもずっとコンパクトな畑だった。

「ここの畑は少し失敗していて、、、ここから向こうは干ばつで、大きくならなくて、、、こちら側は農薬のかけ方を失敗していて。。。」
「へえ~どういう失敗なんですか?」