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アボカド ハス 冷害

アボカドの冷害状況。

アボカドの品種リレーのアンカーを務めるハス。
メキシコから輸入されるアボカドと同じ品種で、予定通りであれば、2月に入れば収穫に入る。

ところが、1月に2回の寒波があり、2回目の寒波でとうとう表面の果皮が茶色に変色してしまった。
ハスは耐寒性が弱く、ベーコンやフエルテと言った品種に比べて寒さに弱い。

寒波によって葉が黒く変色したり、木が枯れたりしてしまう。

ただ、すでになっていた果実についてはどうなのだろう?

↑ 寒波にあたり、茶変したハス。

変色しただけで、中身は大丈夫だということはないだろうか。
アボカドの国内栽培の記録は少ない。
生産者はだめなんじゃなかろうか、と言うが、私が調べてみたところ、確固とした事実はない。
いずれも果実がなる前、あるいは成熟する前段階で、寒波に会えば、葉や木に影響があり、光合成や栄養を運ぶことができず、果実がそれ以上、生長しないという記述ばかりである。

そこで、実際に収穫したものを送ってもらい、追熟するのか、食べられるのか、様子を見ることにした。

↑ ハス種の特徴である黒変が見られた。

到着から3日ほど経ち、カチンカチンだったアボカドの中でもやや柔らかいものを見つけたので、食べてみた。
ベーコンなどと違い、皮はパリパリと固いが、果肉はきれいである。

↑ 左下が崩れてしまったところが、黒変が見られた場所。私がうまく剥けなかった、、

頭の方はまだ固かったが、お尻は程よく柔らかくなっており、アボカド独特の油分を感じ、コクがあって美味しいと思った
大好きなわさび醤油を付けて食べると、さらにやっぱり美味しい。

これなら、外観だけの問題で、中の果実は問題ないと考えてよいのではないだろうか。

別の産地の生産者さん(おそらく現存するアボカドの樹の中で最も古い木をお持ちの方)にも、その経験をお伺いし、中身は大丈夫だろうという結論に達した。

まだ木にあるので、収穫してもらい、お客様にご案内したい。

↑ こちらは収穫後、貯蔵に失敗して空洞も入って、味がしないパターンのもの(過去の例)