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グラニースミス プレミアムスイート りんご

ラジオの補足。

今朝のNack5さんでのラジオショッピングでは、グラニースミスというりんごと、プレミアムスイートというりんごを紹介させて頂いた。

グラニースミスは、1868年にオーストラリアで生まれた青りんご。
りんごは、一般的には冷涼な気候を好むが、オーストラリアのような亜熱帯気候でも栽培が可能だった。
本国のイギリスにわたり、アメリカでも栽培されるようになり、現在では、欧米を中心に世界中で食べられている。

英語でグラニーは、”おばあちゃん”を意味し、発見者であるマリー・スミスさんにちなんで、グラニースミスの名前が付いた。

日本でも栽培が可能だったけれど、酸味が強いりんごは敬遠され、あまり作られなかった。
最近、調理用というかアップルパイの原料として再評価され、長野県を中心に徐々に栽培が増えている。

”再評価”と書いたが、おそらく熱心なアップルパイ研究家が欧米で修業し、日本でも同様のアップルパイを作りたいと考えて、農家に栽培依頼して、少しずつ広がったのだと思う。

日本ではアップルパイと言えば、紅玉が最適と言われているが、紅玉は果肉がもさっとしやすく、傷みも早い。
そのため、通常の冷蔵保存であれば、11月いっぱいくらいで、販売が終了してしまう。

一方で、グラニースミスは貯蔵性が抜群で、冷蔵しておけば、5月まで日持ちする。
ちなみに、番組内でクイズにも出題したが、10月20日前後には収穫するが、販売は12月まで待つ。
収穫したては、酸味もさることながら、ポリフェノールの渋みが強く、あまり美味しくないため、2か月ほど寝かせておく必要がある。

果皮の色を見れば、分かるかもしれないが、やや未熟な色合いがあり、グラニースミスは完熟前に収穫するようである。


もうひとつの、プレミアムスイートは、生産者の成田さんのオリジナル品種。
シナノスイートのりんご畑を歩いていたら、勢いのある枝があり、そこになった果実が、明らかにシナノスイートと違う特徴を持っていたことから、”枝変わり”だと分かり、”高接ぎ”を繰り返して増やしていったそう。

成田さん曰く、プレミアムスイートの最大の特徴は食感であり、5月頃まで置いていても、そのシャキシャキした丁度良い食感が保持されること。
冷蔵保管しておくと、5月まで、傷まずに貯蔵でき、ボヨンボヨンになったようなプレミアムスイートでも、シャキシャキの食感が残っており、美味しい、とても不思議なりんごだ。
成田さんは農学校で勉強していたので、品種改良センターにも友人がおり、品種登録の相談をしたところ、「このりんごの品質は群を抜いており、長野の農政をひっくり返してしまうほどの品種だから、登録は見送りたい。」と言われたんだとか。

りんごは、天然のワックスを出し、つやつや、ベトベトするが、内部を守るためのもの。
この天然のワックスは品種によって、多い少ないがある。

プレミアムスイートは、この天然のワックスが異常に多い。
かなりべとべとする。
このベトベトのワックスが多いことも、プレミアムスイートの日持ちが良い理由のひとつだと私は思っている。

また、食味も、親であるシナノスイート同様、酸味と甘みが適当で、一冬を越すと、桃やバナナのような食味を呈すことがあり、これまた美味しい。

ちなみに、番組内で、”枝変わり”はバラ科の植物ではよく起こること、と私が言い放ってしまったが、4万本に一つくらいの確率で、枝変わりは起こるそうで、少々語弊があったかもしれない。
ひとつだけ言えるのは、その枝が、突然変異で、”枝変わり”なのかそうでないのか、きちんと観察していることが大事で、気づけるか気づけないかは、農家のクオリティに直結する。

農家によっては、良い枝を見つけては高接ぎして、増殖し、品質の良いくだものを栽培している。


以上、ラジオの補足でした。