崎山さんたち天晴農園さんは、宿泊施設も有している。
古民家を新しくリノベーションしたもので、きれいなキッチンにリビング、お風呂、トイレを一階に備え、二階には和室の寝室を3つ構えている。
「今日は空いていたんで、ここで、まず話しましょう。」とリビングに案内された。
おそらく副リーダー格の片岡さん(33歳)がすでにお待ちで、談笑。
片岡さんの手は、相当みかん色。
触れて良いものか、迷う。。。聞きたい…!
しばらくして、お弁当がいっぱい入った袋を抱えて、グループ最年少かつ農業経験最長の宇都宮さん(28歳)がニコニコ、そしておだやかにやってきた。
最年長の上甲さん(40歳)は私用でご不在。
もう一人の片岡さん(31歳)がリーダーなのだが、ぎっくり腰になってしまったそうで、お会いできず。
「リーダーが『今は大変だけど、5年後は絶対良いから。』と言ってくれるから頑張れてます。」と言う。
体が大きく”ジャイアン”と呼ばれている。
工事現場の現場監督も任されていたようだから、人格者なのだろう、耳が痛かった。
お弁当をご馳走になりながら、互いに自己紹介。
”明浜みかん”というものに誇りを持っていた副リーダー格の片岡さん。
ところが、取扱量減少を受け、明浜の選果場と隣の選果場が合併し、”明浜みかん”という名称が無くなることに。
少量ながら、明浜みかんの名前を守りたい若手農家が集まり、募集し、できたのが天晴農園。
片岡さん2名、上甲さん、宇都宮さんの4名の生産者に加え、事務方として、昨年、崎山さんが加わった。
4家の畑を総合すると12ヘクタールになる。
みかん、ぽんかん、いよかん、せとか、河内晩柑を主力に、細かい品種を合わせると20品種ほど栽培している。
メディアや、マルシェにも積極的に出店し、SNSなどの発信にも取り組んでいる。
察するに、川田さんもそのいずれかのニュースをテレビなり、農業新聞なりで目にしていたのではないかと思う。
グループが結成されてまだ3年。
この後の展開に、ワクワクしかない。
園地を歴訪。
お留守ではあったが、上甲さんのご自宅のすぐ前にある、ビニールハウスを訪れると、収穫済みの、”紅まどんな”こと愛媛果試第28号があった。
来年はぜひ取り扱わせてほしい。
その奥の4列には、最新品種である愛媛果試第48号の3年生の樹が植えられていた。
紅まどんな同様、“紅プリンセス”という愛称がついたそうだが、農協を通していないので、その愛称は我々は使えない。。
少しだけ、畑に果実が残っていたので、いただいてしまった。
年内が旬の28号と違い、本来は3月が旬のものらしい。
ちょっと酸が強く、あまりその良さが分からなかった。
ただ、ジューシーなのと、手がとてもべとついたので、期待したい。
デジタル糖度計で測定すると、nnnと出てしまい、ついに壊してしまったかと…。