りょくけん東京

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ふたご座流星群 子噺 流れ星 社長日記

流れ星。

くたくたになって家に帰ってくると、子どもたちがワーッと駆け寄ってきた。
「とーちゃん!」
「オレ、6つ見たよ!」
「オレも!」
「オレは10個以上見た。もう満足だから寝る。」

何のことかと聞くと、長男が、え、知らないのというしたり顔で「流星群、流れ星だよ。」

私は野菜や運動も好きだけれど、星が好きである。
特に冬の空は、キンとしてどこまでも突き抜ける感じが好きだ。

今晩はふたご座流星群だそうで、オリオン座からすぐ上のふたご座まで、天球いっぱいに流れ星が観測できる。

「10時台がピークだから、とーちゃんまだ見れるよ。」

外から家に入ってくると、部屋の中は子供たちの熱気なのか、とても暖かく、、いや暑く、ちょうどよいので、そのままベランダに向かって、しばらく夜空を見上げることにした。
しばらくして、ダウンを着込んだ妻もやってきた。
風呂上がりだったようだが。

「今ならとーちゃんと一緒に見れるよ。」と三男に勧められたそうだ。

「私はまだ見てないの、ご飯作ったり、お風呂入ってたから。その間、いっぱい見たみたいよ。」と妻。

流れ星を見る際、遮るのは雲と月明かり。
雲はなく、月もふたご座と反対側にあるので、流れ星日和。

子どもたちですらいくつも見たのだから、私が見れば、たくさん見られるだろう、なんて心のどこかで思っていたら、そうでもない。

15分ほど、見上げていたけれど、何も。

「おかしいねえ。見えない。」
「あれ冬の大三角形だよね。」
「そう。」
「あの赤い星は?」
「ベテルギウス。もう存在しないらしいね。」
「そうなの?」
「500万年前に爆発して、もうないらしい。あの光は500万年かかって、僕らの目に見えているらしいよ。」
「へえ~不思議。」

そしてまた集中して夜空を見上げていると、ふたご座のちょっと下あたりで、数センチ(?)光って流れた。
「あ!」
「見えたね。」
「見えた。」
「じゃ、もういっか。」

そこから10分ほど見上げて、オリオン座に向かって長めの流れ星も見て、さらにもう一つ見たので、私は満足することにして、部屋に入った。
まだやることがあるし。

ベランダから部屋に入ると、寝床でまだ起きていた長男から「見えた?」と聞かれた。
「うん、三つ。」と返すと
「フッ」と鼻で笑われた。

さもありなん。

「流星群あるの、教えてくれてありがとう。」
「うん、学校で言ってたから。おやすみ。」
「おやすみ。」

一瞬過ぎたので、願いを星に伝えることはできなかったけれど、明日に備えるには良い時間だった。