お正月野菜の準備を進めている。
今年は、三つ葉を新しい産地に切り替える。
”新しい”と言っても、既存のお取引のある農家さん。
しかも元同僚。
大分の金子さんである。
現在、ベビーレタスミックスや、サラダ春菊、サラダほうれん草、サラダルーコラ、サラダ小松菜、サラダ水菜、ベビーケールを提供いただいている。
とても味がするベビーリーフたちで、銀座店もとても人気の商品だ。
これまでも、水耕栽培で提供していたが、今年からは土で育てたものに切り替えてもらった。
「すっごい時間かかるんですよ~ 三つ葉は…。」
以前、野村総研さんが、企業経営で農業生産をする場合、黒字が取れるのは菌類と葉野菜だけ、と試算したと聞いたことがある。
黒字経営ができるのは、きのこと、ハウス栽培の葉物、要は小松菜など、のみとジャッジしたわけだ。
その理由は、天候の影響を受けづらい施設栽培であること、高回転が可能だからだ。
小松菜は、ハウスの中で、温度と水を間違えなければ、播種から30日で収穫ができる。
葉野菜は、この一作にかかる時間が短ければ短いほど、損益分岐点が下がるわけだ。
が、三つ葉は45日から60日を必要とする。
しかも、初夏が本来の旬なので、冬場に育てるのは難しい。
巷で出回る三つ葉は、水耕栽培が一般的。
季節を問わず提供できるのは、そのためだ。
北海道の軟白三つ葉は、冬の産業が乏しい北海道の特殊事情もある。
夏場にいったん育てた三つ葉の株を掘り出し、冬まで貯蔵して、ハウスの中に埋めなおす。
そうして出てきた”芽”がひょろっと伸びたものを収穫する。
やわらかく、穏やかな香りが人気なのだが、とにかく本州まで運ぶと、なぜか傷みやすい…。
金子さんはベビーサイズに統一し、洗ってすぐに使えるような三つ葉になる予定。
美味しいものが大好きな金子さんをして「三つ葉、うまいっすよ~ 加熱したら香りがさらに引き立ちます。」と言わしめる。
12月15日くらいから出荷予定。
楽しみだ。