メルマガも、支払いも、雇調金申請も、来月のシフトも、外商のチラシも、なんて欲張っていたら、少し事務所を出るのが遅くなってしまった。
最寄りの駅まで、徒歩12分。
走ると7分。
一生懸命走ると5分で着く。
踏み切り次第のところもあるが。
今晩は一生懸命走らねばならなかった。
23:53の地下鉄に乗らないと、JRの終電に間に合わないからだ。
一生懸命走ったが、背中にしょった荷物も重く、30秒ほど間に合わず、向かいのホームで、乗りたかった53分発の地下鉄の最後の車両を見る羽目になった。
何が今日一日悪かったかしばし反省。
0:02初の地下鉄の終電に乗りつつ、ひとつ期待することにした。
金曜日の夜。
いろいろある日だ。
中央線や山手線と言ったメジャーどころの路線が遅れ、その乗り継ぎをとるために、終電が遅れることがある。
地下鉄に揺られながら、そんな期待をすることにした。
終電は、酔った客や集団で酔ってしまっている乗車客で、静かなような、うるさいような。
それでも、そんな風景は、新型コロナが流行る前より確実に少なくなった。
日比谷駅で下車し、小走りにJRの駅に向かう。
改札をくぐると、終電はおろか、その前の電車も発車していないことがすぐに分かった。
「おお、そう来たか。」
JRの車両は、地下鉄の数倍は混み合っていた。
車内はもわっとした空気であふれていて、酔っぱらった乗車客の喧騒は、よりいっそう大きかった。
聞こえてくる話は、どちらかというと社会の事や仕事の事、同僚の事。
あーでもない、こーでもないと話している方が多い。
数駅で自宅の最寄り駅に到着。
そこそこ混み合った社内からどっと人が降りていき、その流れに乗って私も降りた。
駅から自宅までの道すがら、ふと見上げると、澄み切った空に、冬の大三角形が煌々と光っているのが見えた。
シリウス、ペテルギウス、プロキオン。
ついこの間まで、反対側の空に夏の大三角形が見えていたのに、本当に時が経つのは早い。
そんな夜空の変化に気づかなかったなんて。
ちょっと余裕がなかったかな。