あけぼの大豆のとうふが人気だ。
とても特徴のあるとうふで、一言で言えば、”濃い”。
原料の”あけぼの大豆”は、日蓮宗の総本山である久遠寺(くおんじ)の門前町 身延町(みのぶちょう)に伝わる大豆品種。
特段、名前はなかったのだが、旧地区名をとって、名付けられた。
大粒で、甘みが強いため、山梨県内では知名度があり、人気があったが、主に二つの理由で、県外には流通していなかった。
一つは、収穫が遅すぎること。
大豆の未熟果である枝豆についても、あけぼの大豆の場合、10月に入ってから収穫する。
夏が最需要期の枝豆。
農家さんたちも、よそでは売れまい、と地元で販売するか、自家用で消費してきたようだ。
もうひとつの理由は、固定種だから。
固定種とは、在来種とほぼ同義で、その、生まれ育った土地柄でないと、その品質にならない品種のこと。
よその土地では、うまく育たなかったり、同じ味にはならない、というものだ。
そのため、県外では栽培されず、それゆえ流通も、ほとんどしていなかったわけだ(今でもあまり…)。
そんな、知る人ぞ知るあけぼの大豆を、とうふに加工したのが、冒頭に触れた”あけぼの大豆100%のとうふ”だ。
豆の味が濃く、歯触りもぎゅっと濃い。
りょくけん松屋銀座店でも毎週金曜日に販売しているが、毎回、完売していて、それを目的にご来店される方もいらっしゃるほどだ(ほかにもいっぱい野菜くだものを売っているのだが)。
味の秘密は、おからを出さない独自製法。
正直なところ、巷で流通しているおとうふは、ほとんどが、水だ。
そして、製造過程で、原料の豆からおからを取り除いて作る。
そのおからを除去しないでつくるため、舌触りに特徴があり、濃厚なのだ。
ぜひ多くの人に、この優れたおとうふの味を知ってほしい。
■あけぼの大豆のとうふ 1丁 486円(税込)
https://www.shop-ryokuken.com/SHOP/530419.html