メンデルの法則を理科の授業で習ったと思う。
Aという遺伝子とBという遺伝子があり、交雑した後、AAという組み合わせとABという組み合わせとBBという組み合わせがあり、Aの性質が出る場合、Aを優性遺伝、BBとなった場合にのみ現れる性質の事を劣性遺伝と呼ぶ。
メンデルという人が、エンドウ豆の交雑の仕方を見て、発見した法則だ。
実は、メンデルは、とうもろこしについても、この法則の参考にした、と言われており、それらくらい、とうもろこしは親と親の性質を如実に引き継ぎやすい。
とうもろこしの品種改良が活発に行われる理由がまたもうひとつ、そこにある。
そして、”甘い”という性質は、とうもろこしにとっては劣性遺伝。
つまり”甘くさせる遺伝子”と”甘くさせる遺伝子”を交雑させないと、今のような甘いとうもろこしにならない。
現在、日本では盛んに甘いとうもろこし品種が生まれているが、きっかけは、2000年代に導入された”味来(みらい)”だ。
日本で生まれた品種ではないようで、アメリカで生まれた品種を、日本のメーカーが販売し始めたようで、そこから、ゴールドラッシュや、白いとうもろこし品種”ピュアホワイト”などが日本でも品種改良され、生でも食べられ、甘いとうもろこし品種が全盛となった。
ただ、劣性遺伝子同士の交雑のためか、種が薄くぺらぺらしており、生命力が弱いのか、発芽率も悪い課題がある。
元来のとうもろこしの種子は、あの黄色の実がカラカラに乾燥し、ポップコーンの素?である、くすんだオレンジ色の、あれである。
甘いとうもろこしの粒の皮が、生で食べられるほどやわらかい反面、しなびやすい特徴があり、その完熟果実が、うすっぺらな種になるのは、納得するところだ。