2月とか3月ごろに出る、国産のネーブルオレンジは美味しい。
”ワシントンネーブル”と言われるように、アメリカのワシントンでも栽培ができるほど耐寒性が強いオレンジで、
みかんの栽培地である日本は、栽培適地。
(ワシントンの緯度は、ほぼ日本の秋田と変わらない)
5~7月ごろが適期になるバレンシアオレンジはどうなのだろう?
日本では和歌山県が時々打ち出していて、実をつけてから1年経って、新しい花が咲いたころに収穫するものだった。
その頃になると、回青(かいしょう、かいせい)と言って、橙色だった果皮が緑に戻っていく。
果実が勘違いしてまだ一年前に戻ろうとすると言われている。
多くの場合、水分を樹に持って帰られるので、パサパサした状態になりやすい(ス入り)。
このほどお取引のある愛媛の農家さんが山で作っているというので、”味見したい!”と少量送ってもらった。
「外観がひどいよ~」と言われていたけれど、さほどひどくもなく、期待してくし形にカットして食べてみた。
が、、、今一つパッとしない。
静岡の白柳ネーブルは糖度は14度を超えて美味しい。
愛媛のブラッドオレンジも、今期は15度前後あった。
バレンシアは、11.5度くらいで、酸味はないけれど、コクというか、味のパンチがなくさっぱりしていた。
期待が大きかったから?
ただ、存在としては、とても価値がある。
この時期には、橙色のみかんが、店頭から消えてしまうからだ。
今期に限って言えば、カラマンダリンも南津海もまだある。
手で皮が剥けて、味も良い二品種が、今もあるのなら、無理して販売することはリスクか…。
今後の可能性を信じ、今回は見送ろうと思う。