とよおか採れたて元気村は、高齢化する市民の、生き甲斐政策の一環として、25年も前に生まれた店だ。
25年前、近隣の農家さんが作った野菜を持ち込んで、販売してもらうような施設はは存在しなかった。
とよおか採れたて元気村は、いわば、直売所の先駆けと言って良い。
ただ、直売所とは明確な違いがある。
農協が主体となって、農業協同組合の精神の下、申請さえすれば、誰でも出荷できる直売所と違い、元気村は誰もが出荷できるわけではなく、食味チェックしたものだけが、並べられたのだ。
”生き甲斐”として、元気村に出荷することが”誇り”になるように。
25年が経ち、新規の若い農家さんも徐々に増え、転換期にあるという。
大消費地である東京でも販売することで、さらなる”生き甲斐”、やりがいを見出したいわけだ。
私どもも、銀座の百貨店で販売させていただくようになって、18年目を迎える。
私どもにとっては、普段のことであり、毎日のことなので、忘れがちだが、1坪の狭い面積ながら、銀座に八百屋を構えるということが、無形の価値を無限に生むのだ。
「生き甲斐か。」
じゃあ、良いんじゃないか。
それが、素性のわかる、美味しい野菜くだものであり、かつ、それを売ることで、生き甲斐、やりがいにつながるなら、良いんじゃないか。
そう思えた。