りょくけん東京

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ホワイトアスパラガス

有難い時間(とき)。

「高価なものだから、自分で料理して、失敗したくない気持ちもあるでしょうしね。あー、そういえば、えぐみがないんですよね、赤木さんのホワイトアスパラは。」
「そう、そうなんですよ、レモンとか油の多いオランデーズソースとかの料理はあって、もちろんいいんですけど、日本のホワイトアスパラの調理もあって良いんですよ。」

本場のヨーロッパで育つホワイトアスパラは、春を告げる野菜として、とても人気。
ヨーロッパ滞在経験のある方は、レモン果汁やバターなどを加えて、そのえぐみを和らげる。
日本の山菜の苦みと同様に、そのえぐみを楽しむ、と言った方が良いかもしれない。

が、日本で育つホワイトアスパラには、その、本場のえぐみがない。

アルカリ性土壌のヨーロッパと、酸性土壌の日本では、味の仕上がり方が違うらしい。
水質も違う。
土と水の違いが、味の違いを生んでいると思う。

話は尽きない。

収穫期に、畑を訪ねると、めちゃくちゃ忙しいので、なかなか腰を据えてゆっくり話す機会がない。
同世代の農家さんから、いっぱい刺激をもらって、私も前に向かう気持ちにまた、なった。

事務所を出て、帰り際。

「大森さん、健康に気を付けて!」
「大丈夫、元気です!」
「いや、働きすぎて、体壊さないように!」
「あ、はい、ありがとうございます!」

発注ファックスの時間が深夜に及ぶことがある。
仕事だけでなく、息子たちの面倒を見ていることも知っている。
たぶん、そのあたりを心配してくださったのだろう。

ご挨拶にわざわざ来てくださり、とても濃縮された時間を過ごすことができた。
有難し。