「ゆきひかり???」
「北海道の米品種で、最近、栽培できるようになったんです。」
「へえ~ ゆめぴりかではなく?」
「北海道はとにかく泥炭の地帯が多くて、そこに適した品種が必要なんです。」
「うちも、一度、米の品種を検討して、ゆめぴりかをやりましたけれど、白くてきれいなんですけど、食味はさほどでもないのかな?と思って、止めちゃいました。」
「あ、そうなんです、とかく北海道のお米に期待するところを聞くと、『そこそこの値段でそこそこ安いもの』なんです。ゆめぴりかは、そういう意味では、良いんですよ。」
ゆめぴりかデビュー当時、私も、お弁当のお米に使って検討してみたことがある。
が、ななつぼしやおぼろづきのほうが甘みがあり、今一つピンとこなかった。
お客様も同様で、定期配送に結び付く方がいらっしゃらなかった。
残念ながら。
「ゆきひかりは、アレルギーが出ない米で、昔からある米なんですよ。それも赤井川に合うのか、やってみようと思っています。」
「へえ~」
米アレルギーの原因の一つは特定されていて、ササニシキだと出ない、とか品種による差があるようだ。
「それと、さつまいもも面白いかな、と思っていて。」
次々と出てくる。
さつまいもは、南国から伝わったものだ。
が、九州では、さつまいもの身腐れ病が大流行しており、まだ有効な対策が打たれていない。
実は、もう関東まで上陸しているそうで、大問題になっているのだ。
貯蔵中のさつまいもが、どんどん傷んでくる病気…。
ところが、北海道では、まだその病気は問題になっていない。
少し前までは、さつまいもは北海道では作られていなかったからだ。
ここ数年で技術革新があり、時期や被覆方法を工夫することで、栽培が可能になった。
日本のさつまいもは、世界で評価されていて、国内でももちろん人気だ。
北海道産のさつまいも。
やや矛盾する、ややこしい呼び名だけれど、温暖化もあるし、名産地として今後、名をはせるようになるのかもしれない。
「ところで、どうですか、最近こっち(北海道)には来てるんですか?」