16年前の2005年。
りょくけんは、何回かの催事を経て、仮出店させていただくことになった。
泣く子も黙る、東京銀座の百貨店に。
もちろん、私も務めていた”ユニクロから生まれた野菜のお店、SKIP”が、そこに出店していた関係もあった。
2003年に出店したものの、翌年の4月には撤退が決定。
皮肉にも、ユニクロ本体の株価は上がったと言う。
最後まで残った十人くらいが、渋谷の本社の一室に呼ばれ、柳井さんに言われた一言。
「”大”失敗でした。」
そのイントネーションも、表情も良く覚えている。
続けて、「撤退スピードは速く、スムーズで、見事でした。これは良かったですね。」と。
悔しかったなあ。。。
色々考えたけれど、やめるのが嫌いな私は、結局、りょくけんの永田社長に拾ってもらい、松屋への再出店の機会を得た。
相手側の松屋銀座さんにも、良き理解者を得た。
「催事を何回かして、種をまいて、SKIPファンをつないで、出店につなげていこう。」というのが作戦だった。
浜松に引っ越して、東京と行ったり来たり。
何度も打ち合わせして、催事もして、仮出店にこぎつけたのが、2005年だった。
一坪しか広さは無かったけれど、所狭しと野菜くだもの、ジュースが並べられ、ありがたいことに、支持してくださるお客様も増えていった。
後ろのお店が、アントニオというイタリア惣菜のお店で、「この場所に出した店で、列が出来てるの、初めて見ましたよ。」と言われて、なんだか嬉しかった。
そこから、1年の実績が認められ、松屋銀座の食品売り場の大規模なリニューアルも重なり、今のお店の形態になった。
松屋銀座地下1階の食品売り場では、そこそこの売上を誇っていると思うけれど、まだまだ。
柳井さんを見返すには、まだまだ、だ(本当に。。。)