「河内晩柑が、今回、入荷したものは、まったく違う品種みたいに色が違います。河内晩柑にも品種があるんですか?」
そんな販売スタッフさんからの疑問。
河内晩柑には、品種というほどの品種はなく、ちょっと早生、とかちょっと晩生の系統みたいなものは存在すると思う。
「場所とか、収穫時期の色合いかな?」
売り場にあった河内晩柑を見て、「ああ」と思った。
晩生の柑橘は、1年以上、実をならせるものがある。
夏に近づくと次の果実を生らせ、1年目の、まだ緑のものと2年目に入るものが同時に生っていたりする。
そして、そこまで生らせると、黄色や橙色だったものが、再び緑色を帯びてくる。
この現象を”回青”と言う。
かいせい と読んだり、かいしょう と読んだりする現象。
写真ではわかりづらいかも。左が回青。右が回青していない河内晩柑。 |
葉緑素が再度、皮に発生し、緑色っぽくなるのだ。
若干、皮も固くなり、ものによっては二次生長と言って、皮に突起物のようなものが出て不格好になったり、総じて、皮が固く厚めになる。
産地によっては、水分が樹に持っていかれて、果実がパサパサしてしまうことがある。
が、きちんと管理していれば、パサつくことはあまりない気がする。
6月や7月まで、生っている柑橘と言えば、晩生のオレンジのバレンシアオレンジや河内晩柑。
このあたりが、やや緑がかってくる。
ちなみに熟度も上がっているので、味は良い。
河内晩柑は、別名ジューシー柑と言ったり、ジューシーフルーツ※とも呼んだりするくらい、水分が多いので、パサつくことはあまりない。
バレンシアオレンジも、回青するくらい、木に置いた方が美味しい気がする。
現在、販売しているレモンも、少し回青している。
二次生長は、このレモンに多い。
角みたいなものを多く持っているものが多い。
ハウスみかんも始まり、いよいよ柑橘も一周してきた!
※ちなみに美生柑(みしょうかん)も、河内晩柑のこと。河内晩柑は、産地によって、さまざまな名称がつけられている。