マンゴーパインこと、台農23号の、皮に少し、軽く傷みが見えるものを、いただいてみた。
今年はとても貴重で、ロスも少なく、なかなか試食の機会に恵まれなかった。
昨年、食べたときには、やや芯が固いかな、という印象だったけれど、今期のものは、いつものりょくけんパイン並み。
少しタケノコのような食感はあるけれど、スジが無く、美味しく食べられる。
台農17号と比べると、香りがよりトロピカルな感じで、マンゴーっぽいと言えばマンゴーっぽい。
食味も濃厚な感じで、マンゴーっぽいと言えば、マンゴーっぽい。
食べなれているせいもあるが、17号の方が、よりオーソドックスなパイン。
変な話、缶詰のシロップ漬けのパインだ。
マンゴーパインの方が、果肉がややなめらかで、濃厚な風味があり、一味違った感じ。
昨年、食べた際は、ココナッツに似た風味も感じられたけれど、今年は、そんな感じはない。
そして、パインは上部と下部の糖度差がかなりあるのだが、頂いたマンゴーパインは、あまりなかった。
上部の糖度。14.6度。 |
底部の糖度。15.6度。 |
昨年食べたマンゴーパインは、かなり差があった。
考えられるのは、小玉なので、差が少ない事、日が経って糖分が果実内を巡り巡って、より均一になったのか。
ちょっとよく分からない。
◎ただ、りょくけんパインの特徴である、
1.芯が食べられる
2.舌がピリピリしない
という2点は、台農17号もマンゴーパインも同様。
強いて言えば、マンゴーパインの方が可食部が少ないか。
おしりの部分のへこみが、台農17号のそれよりも大きい。
台農17号は、ばさっと切れるところ、マンゴーパインは三角に切る必要がある。
その分、可食部が少ない。
もうひとつは、耐暑性で、マンゴーパインの方が暑さに強く、6月中旬くらいまで引っ張れる。
17号は5月いっぱいだと思う。
それ以降は、傷みが増え、水晶果も多くなってアルコール発酵しやすくなってしまう。
◎ふたつのりょくけんパインの違い
1.風味(味、香りとも)が違う。
2.可食部が違う。
3.時期がずれる。
そして希少価値もマンゴーパインのほうが高い。
台湾の農政も、新品種の苗の配布先は限定していたようで、昨年まで収穫できていたものは2軒の農家だけだった(うち1軒が張さん)。
今年は、名前も付き(台農23号)、苗も少し増えたようだけれど、日本に入ってきているのは張さんのもののみ。
17号も、今期は残りわずか。
マンゴーパインも希少性が高いので、ぜひ両方召し上がってほしい。
日持ちはどちらも良く、2週間くらいは野菜室で日持ちする。