厨房のスタッフさんから、今使っている新潟の味噌の塩味が強いのではないか?と問題提起があり、検証した。
ちょうど、銀座には味噌の専門店で、佐野みそさんが出店もしているので、訪問し、再度、味噌の勉強。
味噌の原料には、大豆、小麦、米、塩が使われ、全国各地で様々な配合と原料とタイプがある。
総じて、穀物を醸造してできた旨味と塩味がある。
塩分は12.0%が平均。
それよりも多ければしょっぱめ、少なければ甘めだ。
一般的に、大豆と麹は同じ割合で、仕込まれ、それ以上の麹が加わると20割=2倍といった表現が使われ、甘めになる。
色は、オーソドックスな黄土色から赤に近いもの、白っぽいものがある。
大豆を黒大豆にしているものもあり、そうするとやはりかなり黒い。
酒精=アルコールを加えるものが多い。
酒精は、色の保存、品質の保存を目的とした食品添加物で、味噌の発酵を止める役割がある。
せっかく体に良い発酵食品の酵母が、酒精によって働かなくなるので、酒精無添加にはこだわっている。
佐野みそのお店では、試食もさせてくださるので、楊枝に取ってもらった味噌を、”噌ムリエ”さんに紹介してもらいながら、15種類ほど食べさせてもらった。
オーソドックスな東国の味噌から京都の白みそ、特徴のある味噌数種。
四国や九州地方でメインの麦味噌は、甘いものだという認識があったけれど、それも仕込みの仕方で東国のものにかなり近いものもあったし、よく知っている甘めのものもあった。
米の芯だけを麴にして通常の2倍加えたと言う味噌は、フルーティな風味が感じられた。
十種類の穀物から、それぞれ麹の割合を変えて作った味噌を合わせたと言う十穀味噌は、さすがに複雑な味で、粒々の食感もあって特徴があった。
そのうち、オーソドックスな東国の味噌を2種類、関西の白みそ(中には水あめを加えている味噌もあった)、その両方をミックスした江戸前味噌、なじみの深い信州みそ、の5つを購入。
長男と一緒に、きゅうりを片手に食べ比べた。
長男は、江戸前白こしが一番気に入ったようだが、東国の二種類の味噌も美味しかったようだ。
食べ比べてみると、新潟のメーカーさんの味噌は、美味しいけれど、確かに塩味が強い。
厨房のスタッフさんが言うように、もう少しまろやかな方が良いのは良く分かった。
粒々していると、調理もしづらいかもしれない。
また深めていきたいと思う。