”国産”というと、なんでもかんでも、甘く美味しくなるイメージがある。
マンゴー然り、アボカド然り、ブラッドオレンジ然り。
マンゴーはビニールハウスで育てることで、アボカドは耐寒性のある品種を育てることで、ブラッドオレンジは日本が温暖化しているため導入しやすく不足する積算温度は木の上に生らせる時間を多くとることで解決できた。
グレープフルーツはどうか。
品種は、よく分からない。
日本で接ぎ木をして増えたものを、苗木で購入した、と生産者さんは言うが、日本で育種された独自の品種ということではないらしい。
熱帯で育つ柑橘なので、日本では寒さにやられてしまう。
ビニールハウスで育てることが考えられるが、そうすると、コストが高く付く。
せとかや甘平、紅まどんななど、糖度の高い、食べやすい柑橘が全盛の時に、同じくらい高価なグレープフルーツはなかなか販売が難しい。
もうひとつは、ブラッドオレンジのように、木に長く育てることが考えられるのだけれど、徹底的に落果してしまう。
日本の寒さに、グレープフルーツが耐えられないのだ。
と言うわけで、結論を言うと、国産グレープフルーツは、酸っぱい。
ナリンギンというポリフェノールが含まれ、グレープフルーツ独自の苦みも強い。
この成分、痩身効果があると言われている。
糖度は9~11度くらいしかないが、なんだか風味が良い。
皮にイマザリルやチアベンダゾールと言った発がん性がはっきりしているポストハーベストもないので、安心してお召し上がりいただける。
そして、出始めだった数年前と違い、木が年を取ったせいもあり、味に深みが出てきた。
酸っぱいけれど、なんだか、風味が良いのだ。
皮も、こなれてきたのか、以前は分厚かったが、今は普通。
酸っぱいのも、たまには良い、ハズ。
■国産グレープフルーツ 静岡県産 約1kg 1296円(税込)