お正月にしか見ないなあ~と思う野菜に、”くわい”がある。
丸いものに、角(つの)が生えたようなシェイプの野菜。
このシェイプがお正月の縁起物として良かったようで、”目が出る”にかけて、成長する、あるいは出世するとして、めでたい野菜に数えられるようになった。
ただ、このくわいが属する科は、オモダカ科で、コメ農家なら雑草として扱うたぐいの植物。
よくぞこの植物を食べるようになったなあと思う。
それは的を射ていて、世界中で、くわいを食するのは、お隣の中国と日本だけだそうだ。
(正直言って、このあたりの話は断言しづらい。韓国やヴェトナムなど中華の文化の影響を受けているところでは食べそうな気がする)
その昔、中華料理に出てきたのを食べたことがあるが、日本のものと違い、シャキシャキ感がより強く、少しえぐみのような風味がある。
ただ、日本のものよりも大きい。
日本でも産地は限られていて、広島県の福山市が全生産量の8割を占めている。
りょくけんでは縁あって、石川の神子原(みこはら)くわいを扱っている。
羽咋(はくい)という能登半島の西側に位置する稲作地帯で、段々畑で育っている。
ホクホクした食感で、正直言って美味しい。
地元でも、お正月だけでなく、幅広く食べてほしいという願いからか、くわいチップスや、揚げくわいなど、気軽に食べられるレシピも積極的に公開している。
少しなじみのない野菜だけれど、お正月以外には、まず出回らないので、ぜひお試しあれ。
■くわい 石川県産 約50g 648円(税込)~