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太秋柿 早秋柿

柿と私14。~小倉さんの凄い畑~

 小倉さんの畑は、理路整然としていた。

周りがブルーのネットで囲われているだけでない。

とてもよく手の入った圃場。

白い鉢植えが縦横そろって並んでおり、地面には黒のマルチシートを敷きつつ、通りには白いマルチも敷いてあった。

一つ一つの鉢植えには二本のホースがささっていた。

「この片方が水をやるホースで、こちらのほうが液肥をやるホースでね。一応あの小屋にコントロールパネルがあって、一定の条件になると散布されるようになってる。」

小屋の中の装置を操作する小倉さん。

周囲を囲むブルーのネットは二つの効果があり、風が吹き荒れたときの防風になる。

もう一つは、虫が入りづらい。

側面を遮るだけでも、防虫効果があるのだ。

「だいぶお金もかけて、整備しましたわ。」

上を見上げると、パイプが何本もあり、骨組みのようになっている。

「柿はねえ、収穫前から1か月くらいの雨が天敵でね。その時分になると、上にビニールを張るんですよ。」

上部にビニールが貼ってある。柿のすぐ上と、その上に畑全体を覆うようにビニールが貼ってある(9月撮影)。

側面はブルーのネット。

上部にはビニールシート。

どこかでも見たことのある仕組みだった。

太秋柿は最新の柿品種で、シャリシャリした摩訶不思議な食感が特徴。

そして、その食感を楽しむには、かなり緑のまま食べないといけない。

「東京にお店を持ってるなら、ぜひやってみてほしいな。東京のお客さんたちが、どんな反応するのか。。」

私もやってみたい、そう思った。

「早秋柿は、色づきが良くてね。完全種なしの甘柿の中では、早生種で早く収穫できる。できるんだけど、あまりよくわからないところで、あっという間に熟していくから、むつかしんだよね。」

どうやら、お勧めは太秋柿で、早秋柿は市場性が高いけれど、弊社には向かない、小倉さんはそのように判断したようだった。

「ところで、まめ柿って興味ある?」