昨年、水害があった長野市の成田さんのりんご畑。
川の泥をかぶったりんごの実は、出荷しないよう指導があり、水害以降、出荷できなかった。
実際、りんごに付着した泥は洗い流しても落ちず、販売はできなかった。
あれから10カ月。
例年よりも1週間から10日間ほど早くりんごが始まった。
”リンゴ長果25”なるコードネームがついていた”超”極早生新品種のりんごは、”シナノリップ”と命名され、昨年から本格的に出荷が始まった。
大きさも十分あり、早生種は酸味の強い品種が多かったが、こちらは甘い。
シャキシャキとしたりんごらしい歯ごたえで、ジュース分も多く、程よい酸味もありながら、甘さがしっかりしている。
王道を行く正統派の赤いりんごだ。
この、少し異端児的な超極早生りんごが入荷し、いよいよ売り場も華やかになってきた。
ナイル川流域やチグリス・ユーフラティス川周辺のデルタ地域は、毎年、その大河の氾濫が運んできた豊かな土によって、豊穣を約束され、古代文明を築いた。
水害はあったものの、畑にも好影響があったのだろうか???