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鳥取横断!282㎞走破!

「ところで、結局、夜行バスでいらしたんですか?」
満足している私に田村さんが聞いた。
「はい、米子まで夜行バスで。ぜんぜん寝られませんでした!」
普段なら、飛行機も通常運賃からかなり下がって1万円台になることもあるらしい。
ところが、新型コロナウィルスの影響で、利用者が少なく、飛行機の便数が減っており(6便から1便!!!)、価格も下がっていないのだ。
「いつもなら、夜行バスも飛行機もほとんど変わらない値段なんですが、、、そうですか…。そんなお疲れのところ、ありがとうございます。あ、鳥取は初めてですか?」
「はい!」
下関に住んでいた時に、島根までは来ていたけれど、鳥取までは足を延ばさなかった。
「そうですか、じゃあ、今日はぜひ一日、鳥取を楽しんでいってください。」
「はい。スイカ、メロン、梨が見たかったんですけどね。やっぱりなかなか個人で販売している方は少ないですね。そういえばインターからここまでくる間は、とうもろこし畑が多かったですね。」
「あ、あれは、飼料用です。」
「え?」
「牛の餌用なんです。鳥取県は牛肉も打ち出していて。」
「へえ~知りませんでした。伯耆牛(ほうきぎゅう)とか言うんですか?」
「…。いえ、普通に”鳥取和牛”です。」
そういえば、とうもろこし畑のほかに、白のビニールに包まれた、いわゆるヘイも見た。
あれは牛用の牧草だったのだ。
県内産の牧草に、とうもろこしを飼料にしているなんて、ぜいたくな…!
「食べたいですね!食べてみます。魚にしようと思っていたんですけど…」
「あ、山陰はやっぱり、魚です。牛か魚で迷うんでしたら、絶対、魚です。お昼でしたら、チェーン店なんですけど『北海道』っていう回転ずし屋がおすすめですよ。鳥取なんですけど、、、」
「なるほど、わっかりました。鳥取砂丘も実は行くべきかなあ、って思ってまして。あと、梨の博物館がありますね? それと夜行バスに乗る前に温泉も入りたくて、、、」
「鳥取砂丘?ここからまた1時間はかかりますよ。頑張りますね~。でもその途中に、『北海道』あります。温泉はいっぱいあります。好きなの、入ってみてください!」
そんな助言を受けて、そこから鳥取を横断。
まずは砂丘に行き
季節柄、誰もいなかった。孤独を感じる。
梨っこ館に立ち寄り
展示された梨の木
近くだったので、田村さんにつながるヒントをくださった農家さんにもご挨拶をし
米子駅近くの皆生(かいけ)温泉に浸かった後
鳥取和牛も境港で水揚げしたマグロも供してくれる創作すし屋で舌鼓を打ち
再び夜行バスに乗って、東京に帰ってきた。
帰りの夜行バスは、21時50分発。
深く眠ることはできなかったけれど、隣の席も空いていて、いつのまにか朝の8時48分になって、東京駅の鍛冶橋駐車場についていたから、結構眠れたんだと思う。
何より、初の鳥取が印象的だったから、エネルギーをもらえたのだと思う。
田村さんのスイカと、鳥取をまたアピールできたら、と思う。
境港の水木しげるロードも立ち寄った。
翌日の店頭にて。
「社長、島根はどうだったんですか?」
「あ、いや鳥取だよ。。。」
「あ。」