私は、中・高・大とテニス部に所属した。
“テニス”というと、なんだか華やかなイメージを持たれるかもしれない。
ラグビーやサッカーなどと比べて体対体のぶつかり合い、接触が少ない点では、幾分、楽なのかもしれない。
ただ、野球に例えれば、ピッチャーと内野手、外野手を全部ひとり(ダブルスであれば二人)でやるスポーツ。
投げて打って拾って、また投げる。
かなり泥臭いし、日焼けして真っ黒な部員ばかりだった。
大学の団体戦ともなると、午前中にダブルス3本、午後にシングルス7本を行うのだが、私の場合、ダブルスで午前中に3時間、シングルスで午後3時間、その後、先輩や後輩の試合にボールボーイとして入る、なんてこともざらだった。
大学生のテニスは、三セットマッチ。
4ポイントをとると1ゲーム。
6ゲームを先取して、1セット獲得。
3セットの試合の場合、先に2セットを取ったほうが勝ちだ。
ただ、1セットずつ取った第三セットで、6ゲームずつ取った場合はタイブレークという形式になる。
通常4ポイントとったほうがゲーム取得になるところ、7ポイント先取しなければならない。。
ジュース=6ポイント対6ポイントになった後は、2ポイント差をつけるまで延々と続く。
私はファイナルも多かったし、タイブレークになる試合も多かった。
だが、一度も勝ったことがない。
そして、その最中には、それに気づけなかった。
4年生に上がる春休みに、前橋にあった対群馬大戦で、現役を終え(その時もファイナルだった)、10カ月、留学。
外に出てみて、テニスから離れたことで、ふと、その事実に気づいた。
競り合いに弱い。
長く粘れるのだけれど、途中から、頭が=考える力が弱くなっている。
それは、社会人になった今も変わらないのだと思う。
頑張れるけど、途中から考えられていない。
今、日本の経済界もタイブレーク。
勝つか負けるか、瀬戸際。
生き残るため、しっかり考えていきたい。