スタッフさんで、いちごの食べ比べを行った。
高価なので(ケチですみません)、初めて行ったかもしれない。
福岡の石井さんのいちご4種類:さちのか、恋みのり、よつぼし、ピーチベリー。
静岡の川口さんのいちご:あまみつ。
さちのかは、甘酸適合、香り抜群の、りょくけんが大好きな品種。
漢字で書くと、幸の香。
思えば、これを追い求めて、石井さんや、その師匠の花田さんに出会った。
恋みのりは、brand-new な品種。
ヒットメーカーである農研機構が育種した品種で、昨年、品種登録の申請を行い、まだ登録が済んでいない。
農研機構さんとしては、収量が多く、果実の摘果や葉摘みが少なくて済む、等々どちらかというと農家さんサイドのメリットを謳っている。
淡い赤が特徴で、独特の風味がある。
よつぼしは、正統派のいちごとして、今回、一番おいしいと思った。
育種の世界で、私が不満に思っていることを、同様に感じる方はいるようで、、、
何かというと、県単位での育種が多く、誕生した県でしか作れない、とか、農協を通っていないと、メジャーな名称が使えない、とか。
県の育種センターのほとんどが県民の税金で運営されていることや、各地方で、気候が違うし、農家から求められる果実も違うので、各地方で育種が行われるのは道理があるのだけれど。
よつぼしは、三重県、香川県、千葉県、九州の育種センター(農研機構の九州支部)が、有力品種を持ち寄り、各自で育種し、有望と思われるものを選抜した経緯がある。
背景には、私が前述したような意見があるからだ。
四つの育種センターがもちよったので、よつぼし、あるいはみつぼしを超えるように、とよつぼし、と名付けられた。
石井さんによると、少し作りにくいようだ。
甘さもあって、程よい酸味もあり、良い品種だと思った。
静岡のあまみつは、品種登録もされていない、静岡の掛川や磐田の民間の方が作ったいちご品種。
コンデンスミルクをかけたような甘さが特徴で、銀座店でもとても人気のいちごなのだけれど、すみません、まだ、いまひとつ、その味になっていない気がした。
そして、最後にピーチベリー。
結論から言えば、一番スタッフさんに人気があった。
桃の香りと味を持つ白いちごで、これまた作りづらく、軽い。
つまり収穫量が少ない。
輸送中の少しの気温の上下で、蒸しこまれると、痛みやカビが発生しやすい。
農家としても、りょくけんとしても、なかなか厳しい品種なのだけれど。
年越えてますます白っぽくなった外観と、香り、風味は、やっぱり特徴がある。
野生のいちごも含めた4つの品種を掛け合わせた、桃薫(とうくん)というのが正式名称。
(同じ白いちごで人気のある淡雪(あわゆき)は、まったく酸味がなく、糖度も低い品種で、私はあまり好まない。。。)
いちごの味は、かなり頻繁に変わるので、できるだけ確かめながら、ご紹介していきたい。