中野駅の北口に中野セントラルパークという高層ビルが二つある。
最近、理念が共有できると思いお世話になっているマルシェの主催会社さんがそこで、マルシェ開催を請け負ったというので、初めて出店させていただいた。
こちらの都合もあるし、先方の都合もあるし、8店舗のみしか出店スペースがないし。
6回目の開催でようやく出店ができた。
ただ、直前まで出られるかどうか分からなかったので、正直、準備が今一つ。
朝、バタバタと用意して、事務所を出た。
中野セントラルパークサウスをカーナビにセットしたわけだけれど、中野サンプラザや中野市役所のやや古びたイメージを持っていたところ、広々とした公園があり、きれいなマンションもあり、「あれ、ここ中野?」と油断していたところ、直進なのに、すっと左折レーンに入ってしまった。
左の目の前におまわりさんが見える。
直進したい。
ふっと右のウィンカーを出して、左折レーンから外れて直進したところ、おまわりさんに止められてしまった。
失敗。
時間もロスしたし、いろいろな面で痛い。
「運転手さんね、カーナビついているでしょ。カーナビだけ見ていると、標識とかを見落とすから、ちゃんと注意して運転してください。」とご指導を受けた。
初出店だから、余裕をもって入りたかったのだけれど、まったく叶わず。
大慌てで準備した。
中野セントラルパークサウスには、キリンホールディングスさんが入居しているそうで11時半くらいから14時半くらいまで、ものすごい人が出たり入ったり。
果たして自動ドアの必要があるのだろうか?と思うくらい。
オフィスビル内でのマルシェは、ピークタイムが決まってしまうので、善し悪しがある。
また、働きに来ている方たちからすると、購買のマインドがないので、その気にさせるのが難しい。
「あ~これは難しいなあ。」と思いながら、前述の主催会社の方と試行錯誤しながら、実施。
台の向きを変えたり、突き出しを出したり。
今回出させてもらった場所は、外と中をつなぐ、スペース。
外気と内気を調整するエリア。
マルシェ主催者側としては、内勤のオフィスワーカーだけを対象にしていると、出店場所も限られるし、売上も頭打ち。
そこで、外からの流入客を招き入れたい意図もあって、中間スペースに私が出店した。
外からもりょくけんの店が見え、我ながら、結構きれいだった。
見ていると、「ナカノマルシェ」の看板だけでは伝えきれなかった「何かやってますよ」感が外にも伝わったようで、のぞいてビル内に入る方が増えた。
来月からは外にも出店スペースを確保し、中への流入を増やす作戦だそうだ。
正直、けっこう暇だったけれど、それなりに考える時間も観察もできた。
昼間は、オフィスから出てくる方=出口として使う方は、購買意識がない。
逆にお昼などを終えてから=入り口から入ってくる方は、購買意識がある。
16時半くらいまでに購入してくださった方は、すべて入り口から入ってきた方だった。
そんな話を主催者さんと話していたら、じゃあ、夕方からは、こちら向きにしましょう、と入り口には背を向けて、完全にオフィスワーカーさんたちが帰ってくる方向に販売台を変更した。
日が沈んで”向き”を変更。ライティングもあって、良い雰囲気に。 |
ライティングも既存のものがきれいにはまり、帰りがけの方が、お?と売場を見てくださるようになった。
保育園帰りの親子やオフィスワーカーの方が店構えを見て、興味を持ち、試食&試飲もしてくださり、たくさんお褒めをいただいた。
14時半~16時半くらいまでは、本当に、「どうしようか?」と思うくらい暇だったのに、面白いものである。
少なくとも、私がりょくけんに入社して以来、初めての中野への出店。
りょくけんを知っている方も全くいらっしゃらなかった。
唯一「これは”ナカノサン”なの?」と聞かれた。
「はい、こちらのトマトジュースとトマトは中野さんのものです!」
お、私どもを知っている人がいた!と思ったのだけれど…
「中野のどこで作っているものなの?」
「あ、そちらの中野ですね…。」
東京の中野マルシェで、北海道余市の中野さんのトマトを売る。
なかなか分かりづらい。
少しでもアピールできていれば、と願う。