少し前になるが、事務所で仕事をしていると、携帯電話がなった。
「私、NHKの”うまい!”という番組の制作担当をしているものなんですが。」
電話取材だった。
いよいよ、私の出番かな?なんて思いつつ、取材内容は、枝豆についてだった。
ちょうど、先週末始まった、八尾の枝豆が、NHKの番組で取り上げられるらしく、その評価について、売っている人の話が聞きたい、ということだったようで、生産者の結城さんから私の電話番号を聞いたのだそうだ。
私の枝豆についての見解ははっきりしている。
それは、晩生であれば晩生であるほど旨い、ということ。
夏に一番食べたい作物なのだけれど、8月の茶豆、9月の毛豆、10月のあけぼの。
味や香りに特徴がある、と思うのは晩生の品種である。
でも、やっぱり夏はビールに枝豆、という構図は崩しがたく、6月から枝豆を作っている方がいないかなあ?と調べた。
ビニールハウスを活用して、枝豆を作っている産地としては、静岡の三保が有名である。
関東のスーパーでもよく拝見する。
沖縄でも、4~5月にかけて、枝豆が栽培されている。
現地で食べると美味しいのだが、関東に来たものは今一つ。
包装技術や資材の工夫がまだ必要なのだと思う。
その前後関係で出会ったのが結城さんの枝豆である。
気になってすぐに現地に出発。
広い畑もあるけれど、2/3ほどが、住宅地に囲まれた畑。
八尾は、大阪市のベッドタウン。
その住宅の合間を縫って、枝豆を栽培していた。
近所にも気を使うのだろう、なんというか、とても丁寧に栽培しているのが、よく伝わってくる畑だった。
結城さんのほんわかした人柄にもひかれた。
結城さんと畑(十分な温度になった時期だったので、ビニールハウスは骨組みだけになっている) |
電話取材が終わって、そういえば、そろそろ始まるころか。
電話連絡したら、「うん、うん、ちょうど始めたところ。今日ならまあ、出せると思いますよ。」という答えだった。
さっそく開始。
翌日、お店に出ると、店長が、厨房に依頼して、蒸し焼きにしてくれていた。
少し薄っぺらいかな、早かったかな、と思ったけれど、食べてみると、美味しい。
十分な甘みがあって、これは良いな、と思った。
枝豆が始まると、いよいよ、夏だな、と思う。
■八尾の枝豆 大阪府産 1袋 756円(税込)
https://www.shop-ryokuken.com/SHOP/31929.html