昨年、パインジュースの作り方を教えてほしくて訪ねた、石垣島。
すごい農業法人で、自社でジュース工場も持つほか、有機農業も行っており、りょくけんが長らく台湾で取り組んでいる「台農17号」という品種も導入していた。
畑も、りょくけんが理想とするようなロケーションで、ゆるやかな傾斜地で、赤土。
日当たりもよければ、水はけもよい。
そして、目の前は海。
しかもエメラルドグリーン。
風は、絶えず土壌にミネラルを運び、美味しさを育む。
慣行の通常栽培のパインもあるが、肝いりの、有機栽培の”ハワイ種”は、台湾のパインが終わった頃に始まるので、昨年、取り扱わせていただいて、大変驚いた。
きわめて甘いのだ。
台湾のパインとは、また食味が違い、面白かった。
品種は、地元で”ハワイ種”と呼ばれるパイン。
古くから沖縄で栽培されているスムースカイエンという品種で、ハワイから導入されたので、そう呼ばれている。
聞けば、有機栽培が可能な唯一の品種※だそうで、というのも、パイン栽培には、催花処理が欠かせず、ホルモン処理をしないと、花芽がそろわず、果実がうまくできない。
パインは、あの、甲羅のような部分がひとつひとつ花の跡であり、自然の環境下では、一斉に花を咲かせることはなく、不揃いになってしまう。
そのため、ホルモン処理を行う。
ハワイ種は、これが不要。
畑で、生産の責任者であった山中さんが高らかに宣言した言葉を今でも覚えている。
「今年は、加工4割、正品率2割を目指しますから!」
”正品率2割”は、かなり高い目標だったようだ。
前年は、本当に、本当に出荷できるものが少なかったらしい。
そんな話と、昨年、取り扱わせていただいて、大変美味しかったので、今期は、松屋のお中元にご提案。
”石垣 有機JAS認証パインアップル”
国内で、有機JAS認証を得ているパイン畑は、山中さんところのみ。
しかも美味しかった。
自信満々でご提案し、見事、巻頭の、前から数ページしかないページをいただいた。
館内でも、そこかしこにポスターを見かける。
ところがどっこい。
―出ない。
例年になく、スタートが遅れ、10日ごろには始まるのではないか、という予測も少々遅れ、始まるか!と電話連絡を受けた日に、台風がやってきた。
農産物には忍耐が必要だ。
「台風が来てしまって飛行機が飛ばないんです。。。」
松屋側にもお詫びを入れて、もう少し遅れる旨を通達。
そんなこんながあって、今日!
ようやく初入荷!
受注しているうちの、ほんの一部ではあるが、出荷することができた。
しかも、結構素敵な美しい外観のものが入荷した。
これは喜んでいただけるだろう。
来週も、順調に入荷して、出荷できますように。
そして、お客様のお気に召していただけますように。