6月5日当日。
浜松駅に集合し、永田さんの車と、大きなハイエースに分乗して、早速、出発。
普段乗っている車とさほどサイズは違わないから、大丈夫!と思いつつも、10名の命を預かることになるのだから、かなり緊張しながらの運転だった。
石塚さんの畑は、浜松駅から西に車で30~40分くらいのところ。
同地区は、ハウス栽培の農家さんが多く、道路の右も左も、ハウスが立ち並ぶ。
大きな道路から一本中に入ると、風景がとても良く似ていて、いつも迷ってしまう。
ここかな?と思うハウスの前に、車を停めて、ハウスの中を覗き込むと、石塚さんの奥さんがいらっしゃった。
珍しく、迷わずに、来られた。
「お久しぶりです!」
石塚さんには、根つきのベビーリーフを長い間、栽培してもらっていた。
5種類のレタスやルーコラを幼葉のうちに刈り取り、詰め合わせる。
りょくけん松屋銀座店でも大人気商品だったが、育成スピードの違う5種類の葉を同時に育て、しかも袋に色よく詰め合わせる、という作業は非常に大変で、2014年を最後に、委託栽培を断られてしまった。
「あれはえらく(=大変、骨が折れる)てね。」
実のところ、石塚農園はパートさんとご夫婦が農業に携わっているが、ベビーリーフは、奥さんが主導だった。
彩りが良く、難しさを乗り越えて作っているので、石塚さん、特に奥さんの自慢の商品だった。
ところが、ご家族のご事情もあり、奥さんがあまり農業に従事できなくなり、栽培を断念。
現在は小松菜と抜き菜、冬はほうれん草の栽培に特化している。
石塚さんのところを訪れたのは、その「辞める!」と言われたとき以来だ。
「いや、そこを何とか!」と懇願に行ったが、ダメだった。
当時は、本当にそれどころでなく、公私で忙しかったようだ。
奥さんに会うのはもっと久しぶり。
一目会うなり、
「こんなに若いのに、社長になって、、、こんなに大勢お連れになって、、、」
と言ってくださり、率直に嬉しかった。
ご主人は斜め向かいの違うハウスで作業をされていた。